自信でも信頼でもない。「これでいい」と感じられる感覚について

はじめに

先日、とあるクライアントさんとの対話の中で、
こんな言葉がふとこぼれました。

「ちゃんとやってきたと思うんです。
でも、自信があるかと言われると……正直、わからなくて」

手を抜いてきたわけじゃない。
逃げてきたつもりもない。
任された仕事には向き合ってきたし、
周囲からの評価も、決して悪くはない。

むしろ、
「頼りにされている側」だった時間のほうが長い。

それなのに、
立ち止まったときにだけ、
小さな違和感が残る。

「私は、本当にちゃんとやれているんだろうか」
「これって、実績と言えるんだろうか」

長年コーチングをさせていただく中で、
この感覚は、決して珍しいものではないと感じています。

特に多いのが、
数値や成果指標に置き換えにくい強みを持ち、
場の空気を整えたり、
人の話を丁寧に受け取ったり、
関係性を壊さずに物事を前に進めてきた人たち。

いわゆる「人柄がいい人」ほど、
この感覚を抱えやすい。

数字で語れる成果が少ない。
肩書きにすると、少し説明が長くなる。
誰かの代わりに調整したこと、
場が荒れないように先回りして動いたこと、
問題が大きくならないように水面下で処理したこと。

そういう仕事ほど、
あとから振り返ると
“何も残っていない”ように見えてしまいます。

でも、不思議なことに──
そういう役割を担ってきた人ほど、
なぜか次も声がかかる。

「あなたにお願いしたい」
「いてくれると助かる」

評価はされている。
信頼も、たぶんされている。
それでも、なかなか確信を持てない。

この記事で扱いたいのは、
「自信を持つ方法」でも
「信頼を集める方法」でもありません。

自分らしさや強みが発揮されているときの、
あの内側にエネルギーが通る感覚を、
自分自身が認識できるようになること。

そこから生まれる
「これでいいんだ」という静かな力強さについて、
いくつかの対話をもとに、
少しずつ言葉にしてみたいと思います。

第1章|なぜ「ちゃんとやれている感覚」だけが、手元に残らないのか

――「足りない」のではなく、「認識できていない」だけかもしれない

ちゃんとやってきた人ほど、
「自分はまだまだだ」と感じやすい。

これは不思議な現象ですが、
長くコーチングに関わっていると、
かなり一貫して見えてくる傾向でもあります。

声が大きいわけでもない。
前に出るタイプでもない。
でも、いると場が落ち着く。
話が前に進む。
大きな問題にならずに、物事が収まっていく。

そういう人が、
あとになってこう言うのです。

「自分が何をやっているのか、
うまく言葉にできなくて」

外から見ると、
ちゃんと機能している。
周囲も、うすうすそれを感じている。

それでも本人の中では、
「手応え」として残らない。

その理由は、
やっていることの多くが、
自分自身では把握しにくい形で起きていること
にあると、ぼくは思っています。

やっていることの多くが、
“起きなかったこと”だからです。

衝突が起きなかった。
関係が壊れなかった。
混乱が大きくならなかった。
誰かが孤立しなかった。

それらは成果として数えにくく、
評価シートにも残りづらい。

けれど、
それがなければ成立しなかった場や仕事が、
確かに存在しています。

多くの人は、
結果や評価を通してしか
自分の状態を確認する方法を持っていません。

数字が出たか。
昇格したか。
表彰されたか。
役職がついたか。

それらは確かにわかりやすい指標です。
でも、すべての仕事が
そこに回収されるわけではありません。

関係性を整える。
言葉にならない違和感を先に拾う。
誰かが言いづらいことを代わりに受け止める。
全体の流れを止めずに、軌道修正する。

これらは、
発揮されているときほど、目立たない。

そしてもうひとつ。

こうした役割を担ってきた人ほど、
「自分がやった」という感覚を
持ちにくいことがあります。

それは、
やっていることが
自分にとってはあまりにも自然で、
ともすると簡単にできてしまうことだからです。

空気を読む。
場の流れを感じ取る。
誰かの言葉の奥にある意図を汲み取る。
衝突が起きる前に、そっと軌道を戻す。

それらは本人にとっては、
「特別なことをした」という感覚が
残りにくい。

でも実際には、
他の人にとっては、なかなかできないこと
である場合が少なくありません。

ただ、その違いを、
本人自身が知らない。

だから、

うまくいったのは、たまたま。
周りが良かった。
運が良かっただけ。

そんなふうに、
自分の関与を無意識に小さく見積もってしまう。

力が出ていないわけではない。
むしろ、出ている。

ただ、そのエネルギーが
外に流れっぱなしで、
自分の内側に戻ってきていない。

だから、
「これでいい」という感覚に結びつかない。

この章でお伝えしたいのは、
自信を持ちましょう、という話ではありません。

「あなたはもう十分です」と
誰かに言ってもらう話でもありません。

まずは、
自分らしさや強みが発揮されている状態を、
自分で認識できるようになること。

そこが整い始めると、
外の評価が増えなくても、
内側の力は、静かに戻ってきます。

次の章では、
その感覚を失いやすくなる
“消耗”の話をします。

なぜ、力を出してきた人ほど、
一度、立ち止まる必要が出てくるのか。
そこを丁寧に見ていきましょう。

第2章|なぜ、力を出してきた人ほど「一度、立ち止まる」必要が出てくるのか

これまでの話をここまで読んで、
「自分のことかもしれない」と感じた人もいるかもしれません。

自分らしさや強みは、たしかに発揮されている。
周囲からの信頼も、一定ある。
それでも、どこかで息切れする。

ある時期を境に、
体が重くなったり、
判断が鈍ったり、
今まで自然にできていたことが、
急にしんどくなる。

それは、
力が足りなくなったからではありません。

むしろ逆で、
力を出し続けてきたからこそ
起きる現象だと、ぼくは感じています。

第2章で触れたように、
こうした人たちは、
自分の強みを「強みとして」使っている感覚がありません。

空気を整える。
関係性の流れを感じ取る。
誰かの言葉を受け取り、場に返す。

それらはあまりにも自然で、
本人の中では
「何かをしている」という認識が起きにくい。

でも実際には、
本人が気づかないまま、
エネルギーは使われています。

成果として回収されるわけでもなく、
言葉として戻ってくることもない。

だから、
使っているのに、
使った感覚が残らない。

ここで起きているのは、
エネルギーの使いすぎではなく、
使っていることに気づけていないという状態です。

自分では気づかないまま、
じわじわと消耗が進む。

そしてあるタイミングで、
体や心が先にブレーキをかける。

「ちょっと、止まってほしい」
そんなサインとして、
体調不良や迷い、
理由のはっきりしない違和感が現れることがあります。

ここで大事なのは、
この立ち止まりを
「失速」や「後退」と捉えないことです。

これは、
調整です。

これまで外に向けて出し続けてきたエネルギーを、
一度、自分の内側に目を向けるための時間。

出すことと、エネルギーを整えること
その切り替えのタイミングが来ているのだと思います。

それなのに、
「まだ頑張れるはず」
「止まったら価値がなくなる気がする」

そうやって、
無理に動き続けようとすると、
回復ではなく、消耗が深まってしまう。

立ち止まることは、
何かを諦めることではありません。

自分の力を、
これからも使い続けるために、
向きを変えることです。

ここで初めて、
第2章で触れた問いが、
自分事として立ち上がってきます。

――
自分らしさや強みは、
いま、どんな形で発揮されているのか。
――
それを、自分は認識できているだろうか。

一度立ち止まり、
自分の状態を感じ直すことができると、
エネルギーは少しずつ、
内側に整い始めるはずです。

次の章では、
この「整い始めたエネルギー」を、
どうやって言葉にし、
日常の中で確かめていくのか。

「これでいいんだ」という感覚を、
自分の足元に取り戻すための
具体的な視点について、
整理していきます。

第3章|どうやって「発揮できている状態」を認識していくのか

ここまで読んで、
「じゃあ、どうすればいいのか」と思った方もいるかもしれません。

何か新しいスキルを身につける必要があるのか。
もっと自己分析を深めたほうがいいのか。
強みを言語化するフレームワークを学ぶべきなのか。

でも、ここでお伝えしたいのは、
何かを“足す”話ではありません。

大切なのは、
すでに起きていることに、
自分で気づけるようになることです。

「うまくいったか」ではなく、「どんな状態だったか」を見る

多くの人は、
出来事をこう振り返ります。

・成果が出たか
・評価されたか
・期待に応えられたか

もちろん、それも大切です。
でもこの記事で扱っているのは、
もう一段、手前のところ。

そのとき、自分はどんな状態だったか。

たとえば、こんな感覚です。

・心地よさがあったか
・自動的に動けている感じか
・広がっていたか
・静かだったか
・エネルギッシュだったか
・淡々としていたか

ここには、
正解も不正解もありません。

「こう感じるべき」という答えもない。
ただ、思い出そうとするだけでいい。

「できたこと」より、「自然だったところ」を拾う

強みが発揮されているとき、
多くの場合、
本人の感覚はとても地味です。

うまくやった感じがしない。
達成感もそれほどない。
むしろ、

「あっという間だった」
「特別なことをした気がしない」

そんな感覚で終わることのほうが多い。

もし、
「考える前に動いていた」
「頑張ろうとしなくても進んでいた」
そんな場面が思い当たるなら、

それは
自分らしさが自然に機能していたサイン
かもしれません。

ここで大事なのは、
無理に言葉をまとめようとしないことです。

「私は〇〇が得意だ」と
結論づけなくていい。

それよりも、

・どこで判断を挟んでいなかったか
・どこが一番スムーズだったか
・どこが一番“無音”だったか

そんなふうに、
体感の輪郭をなぞるくらいで十分です。

強みは、
自分が誇れるポイントとして
最初から自覚できるものではありません。

むしろ、あなたが
「こんなの誰でもできる」と思っているところ
に隠れていることのほうが多い。

「これでいいんだ」は、あとから静かにやってくる

「これでいいんだ」という感覚は、
意気込んでつくるものではありません。

何かを達成した瞬間に
ドン、と訪れるものでもない。

むしろ、
こうした小さな確認を重ねたあとに、
ふと気づくものです。

・前より疲れていない
・同じことをしているのに、余白がある
・無理に証明しようとしなくなった

そんな変化として、
静かに現れます。

それは、
自信とも少し違う。
信頼とも、少し違う。

自分のエネルギーが、
自分の中で循環し始めた感覚
と言ったほうが、近いかもしれません。

そして、こうした確認を重ねていくと、
「自分らしさ」や、
本来の自分との一致感を
ふと感じられるようになることもあります。

何かを足したというより、
ずれていたものが、
静かに整ってきたような感覚です。

この記事を通してお伝えしたかったのは、
「もっと頑張ろう」という話ではありません。

すでに出ている力を、
自分でも感じ取れるようになること。

そのための視点を、
いくつか置いてみただけです。

もし今、
立ち止まる感覚や、
違和感を感じているとしたら。

それは、
何かが足りないサインではなく、
整えるタイミングが来ているサイン
なのだと思います。

そしてその整え方は、
外に答えを探すより、
自分の感覚に戻るところから始まります。

静かですが、
とても確かな一歩です。

おわりに

ここまで読んで、
何かを変えようとしなくても、
すでに動いているものがあると感じたなら、
それで十分だと思います。

気づくことは、
整え始めることでもあるから。

今はただ、
自分の感覚に、少しだけ耳を澄ませてみてください。

部下に「やりたいこと」を聞いたのに、手応えが残らなかったときに起きていること

はじめに|ミッションと「やりたいこと」を重ねようとしたときに起きること

とある経営者のクライアントさんとのコーチングセッションで、
会社のミッションと、社員一人ひとりの
「やりたいこと」や「成長目標」を
どう近づけていくか、という話題になりました。

組織が向かおうとしている方向と、
そこで働く人それぞれの関心や成長が、
少しずつ重なっていくこと。
そして、社員自身が
「この会社に所属していること」を
自分の成長や自己実現につながるものとして
感じられている状態。

この考え方については、
コーチとしてさまざまな立場のビジネスパーソンと
対話を重ねてきた中でも、
また、かつて自分自身が会社員だった頃、
最もパフォーマンスが高かった時期を振り返ってみても、
強く共感するところがあります。

一方で、
この考え方を実際のマネジメントや
日々のコミュニケーションに落とし込もうとすると、

「想定と違うな」と立ち止まりそうになることがあります。

たとえば、

組織が向かおうとしている方向と、社員一人ひとりの関心や成長を重ねていくきっかけとして、
「どんなことをやっていきたい?」
と問いを投げかけてみたとき。

返ってくる答えが、
自分の中で思い描いていたものと
少し違って感じられることはないでしょうか。

歯車が噛み合っていないような、ちょっとした無力感が残る。

この記事では、
こうした場面を
「質問がうまく機能しなかった」と片づけるのではなく、
その場で何が起きていたのかを、
コーチの視点から少し外側に引いて
眺めてみたいと思います。

第1章|「どんなことをやっていきたい?」という問いを投げたとき

組織の方向性と、
社員一人ひとりの関心や成長を重ねていこうとするとき、
この問いはとても自然に浮かんできます。

「どんなことをやっていきたい?」

相手を尊重しているつもりもあるし、
急かしているわけでもない。
むしろ、その人自身の考えを知りたいという
素直な関心から出てくる問いです。

実際、その場のやり取り自体は、
表面的にはきちんと成立しています。
質問が投げかけられ、
それに対して、言葉が返ってくる。

ただ、その返答を聞いた瞬間に、
管理職の側にだけ、
小さな違和感が残ることがあります。

たとえば、こんな答えです。

「まだ、そこまで考えたことがなくて……」

あるいは、

「今は、とにかく目の前の仕事を
 しっかりやりたいと思っています」

または、

「会社に求められていることを
 ちゃんとやっていきたいです」

どれも、
失礼でもなければ、
的外れでもありません。
むしろ、真面目で、無難で、
その場としては“正しい”答えにも聞こえます。

それでも、どこかで
歯車が噛み合っていないような感覚が残る。

「聞きたかったのは、
 “あなた”がやりたいことだったんだけどな

そんな思いが、
言葉にならないまま、
胸の内に残ることがあります。

このとき起きているのは、
答えが足りない、ということではありません。

返ってきた言葉は、

今の関係性の中で、
その人が安心して出せる”ちょうどいい答え”
だった、というだけです。

未来の話を避けた、というよりも、
未来の話をするには、
まだ少し距離があった。

あるいは、
その問いが
「考えを広げる問い」ではなく、
「評価される問い」として
受け取られていたのかもしれません。

もちろん、その社員さんが
未来のことにきちんと向き合っていない、
ということもあるかもしれません。

ここで大事なのは、
このやり取りを
「問いが悪かった」「引き出せなかった」
と整理してしまわないことだと思います。

コーチの立場からこの場面を眺めると、
ここで表に出ているのは、
その人の意欲や主体性ではなく、

今、この関係性の中で
どこまでの話が”安全”と感じられているか
という情報です。

問いは、

答えを引き出すために投げられたけれど、
実際には、

関係性の現在地を
そのまま映し出している。

だからこそ、
あの「歯車が噛み合っていない感じ」は、
何かが足りなかったサインではなく、

次にどこを扱えばいいのかを
教えてくれている感覚

なのかもしれません。

第2章|対話を少し外側から眺めてみると

対話の渦中にいるとき、
管理職の意識はどうしても
「何を聞くか」「どう返すか」に向きがちです。

けれど、
あの歯車が噛み合っていないような感覚が残った場面を、
少しだけ外側から眺めてみると、
違うものが見えてきます。

ぼくが、歯車が噛み合っていないような感覚がある時に
注目するのは、
返ってきた答えの中身そのものではないことが多いです。

どちらかというと

安心して回答できていない状態に、
注意が向けられます。

こうした要素は、
本人が意識してコントロールしているというよりも、

その関係性の中で自然に立ち上がってくるもの
であることがほとんどです。

たとえば、
未来の話になった瞬間に、
言葉が少し抽象的になる。
主語が「自分」から
「会社」や「求められていること」に
すっと移る。

あるいは、
考えながら話しているというより、
安全そうな言葉を
選びにいっているように感じられる。

それは、
考えていないからでも、
やる気がないからでもありません。

その距離感では、
そこまで踏み込まなくてもいい

と、身体が判断している状態
とも言えます。

また、
問いを投げた側が
評価する立場や、
何かを決める立場にあるとき、
本人にその意図がなくても、
場はわずかに緊張を帯びます。

このとき、問いは
「考えを広げるためのもの」ではなく、

「どう答えるのが無難か」を
探らせてしまうことがあります。

人は、
安心していない場で
わざわざ不確かな未来の話を
深く掘り下げようとはしません。

だから、
対話が浅くなったり、
言葉が無難になったりするのは、
個人の資質や姿勢の問題というよりも、

場と関係性がそうさせている

と捉えることができます。

ここで大切なのは、
この場面を通して、

今はどんな話題までなら安心して扱えるのか
どんな前提があれば、もう一歩踏み込めそうなのか

そうした情報が
静かに立ち上がっている、
という点に目を向けることです。

対話を少し外側から眺めると、
見えてくるのは

関係性の状態。

そして、
その状態が見えてきたとき、
次にどんな関わり方を選ぶか。
その選択肢が、
少しだけ増えていきます。

第3章|「やりたいこと」は、引き出すものなのか

ここまで見てきたように、
「どんなことをやっていきたい?」という問いが
想定どおりに展開しない場面では、
問いそのものよりも、
その場の関係性や状態が
大きく影響していることがあります。

このとき、
管理職や関わる側が
無意識に考えてしまうのが、
「どうすれば、やりたいことを引き出せるのだろうか」
という問いです。

けれど、
コーチの立場から対話を見ていると、
少し違う見え方をすることがあります。

「やりたいこと」は、
質問によって
どこかから取り出すもの、
というよりも、

状態が整った結果として、
自然に輪郭を持ってくるもの

のように見えるからです。

安心して話せているとき、
評価される心配が薄れているとき、
今すぐ決めなくていいと
身体が感じているとき。

そうした状態の中では、
本人もまだ言葉にしきれていなかった関心や違和感が、
会話の途中で、
ぽつりと現れることがあります。

それは、
最初から明確な形をしているとは限りません。
• なんとなく気になっていること
• 最近、少し引っかかっている出来事
• 得意とも不得意とも言い切れない感覚

そうした断片が、
対話の中で少しずつ並び、
あとから振り返ったときに
「あれが、やりたいことの芽だったのかもしれない」
と見えてくる。

こう言った場面での
「やりたいことを聞く」という行為は、
答えを得るためというよりも、

その人の関心に、
ご本人が、そして組織が
踏み込む準備が出来ているかどうかを
確かめる行為である

と感じます。

だからこそ、
問いに対して
はっきりした答えが返ってこなかったとしても、
それは、
まだ言葉にする段階ではなかった。
あるいは、
その問いが向けられた文脈では、
そこまで踏み込む必要を
感じていなかった。

ただ、それだけのことです。

「やりたいこと」を
無理に言語化させようとすると、
対話はどこかで窮屈になります。

一方で、
今はどんな話題なら
安心して扱えるのか。
どんな前提があれば、
もう一歩、内側の話に近づけそうなのか。

そうした状態に目を向けていると、
結果として、
その人自身の言葉で語られる
関心や方向性が、
あとから立ち上がってくることがあります。

問いは、
答えを引き出すための
道具というよりも、

状態を確かめ、
関係性と文脈が
そこに踏み込めるかどうかを見極めるためのもの

そう捉えてみると、
「やりたいことを聞く」という行為の意味も、
少し違って見えてくるかもしれません。

第4章|関係性を少し調整すると、対話の質が変わる

ここまで見てきたように、
「やりたいこと」をめぐる対話が
思ったように進まない場面では、
問いの内容そのものよりも、
その場にある関係性や前提が
大きく影響しています。

では、
その関係性を「変える」必要があるのかというと、
必ずしもそうではありません。

多くの場合に起きているのは、
少しズレた前提のまま会話が進んでいる
という状態です。

たとえば、
• 今は決める場なのか、考える場なのか
• 評価が行われる文脈なのか、探索の文脈なのか
• 会社の話をしているのか、個人の話をしているのか

こうした前提が、
共有されないまま混ざっていると、
対話はどこか噛み合わなくなります。

このとき、
大きな働きかけをしなくても、
関係性を「少しだけ調整する」ことで、
対話の質が変わることがあります。

たとえば、
今すぐ結論を出す場ではないことを
あらかじめ共有する。
今日の話が、
評価や配置に直結するものではないと
言葉にしておく。

あるいは、
「正解を出す話ではなく、
 考えを並べる時間にしたい」
と、場の目的を揃える。

それだけで、
相手の話し方や、
言葉の選び方が
少し変わることがあります。

これは、
相手を変えたというよりも、

安心して話してもいい範囲が少し広がった

という変化です。

関係性の調整とは、今、
どこまでの話なら扱えるのか。
どんな前提が共有されているのか。

その輪郭を、
ほんの少し明確にすることです。

そうして場が整うと、
それまで語られなかった関心や違和感が、
自然と話題に上がることがあります。

「やりたいことを聞こう」と
力を入れなくても、
その人の言葉で、
少しずつ方向性が語られ始める。

その変化は、
劇的ではありません。
けれど、
対話の質としては、
確かに違うものになります。

関係性を扱うというのは、
相手の内面に踏み込むことではなく、

対話が行われている”場”を
丁寧に整えること

そう考えると、
管理職が担っている役割も、
少し違って見えてくるかもしれません。

第5章|問いが投げられる前から、対話は始まっている

ここまで振り返ってみると、
「やりたいことを聞く」という問いそのものが、
対話の成否を決めていたわけではないことが
見えてきます。

問いが投げられる前に、
すでに場には空気があり、
関係性があり、
共有されている前提があります。

その状態の上に、
問いが置かれる。

だから、
同じ問いであっても、
返ってくる言葉や、
対話の手応えは変わってきます。

歯車が噛み合っていないように感じたとき、
その原因を
「問いの選び方」や
「聞き方」に求めたくなるのは、
とても自然なことです。

けれど、
その違和感はもっと手前で
すでに形を持っていたようにも感じられます。

今は、
決める場なのか。
考える場なのか。

評価が関係する文脈なのか。
探索が許されている文脈なのか。

会社の話なのか。
個人の話なのか。

そうした前提が、
言葉にされないまま混ざっていると、
問いは自然と
「どう答えるのが無難か」を
探らせるものになります。

それは、
誰かが間違えたからではありません。
その場が、
そうした対話を生みやすい状態だった、
というだけです。

対話を扱うというのは、
相手の内面に踏み込むことでも、
正しい問いを探し当てることでもありません。

問いが投げられる前に、
どんな場が出来ているかに目を向けてみる

どこまでの話が扱われそうか。
どんな前提が共有されていそうか。
今は、どんな温度の時間なのか。

そこに意識が向くと、
問いの役割も
少し違って見えてきます。

問いは、
何かを引き出すためのスイッチというより、
すでに始まっている対話の流れを
そっと確かめるためのもの。

そう考えると、
思ったような答えが返ってこなかった場面も、
違う意味を持ち始めます。

それは、
失敗でも、停滞でもなく、

今の関係性や場の状態が
そのまま現れた一瞬

だったのかもしれません。

問いが投げられる前から、
対話は始まっている。

そう捉えてみると、
管理職として、
あるいは誰かと関わる立場として、
自分が向き合う対象も、
少し静かに、
広がっていくように感じられます。

相手の回答がつくる、
あなたの中の感覚には、
どんな意味があるでしょうか。

「何を売るか」より、「どう進むか」──ある営業所長が描いた、成果への道筋

1|大型案件を追いすぎて、足元が見えなくなる瞬間

営業所長という立場に立つと、
「何を売るか」は、単なる戦術の話ではなくなります。

会社としては、
経営戦略の観点から、
これから力を入れていく商品や領域を
明確に絞り込み、現場に伝えてきます。

市場環境や利益構造、
中長期的な成長を見据えれば、
その判断には当然の理由があります。
現場を預かる側としても、
その意図自体を否定するものではありません。

ただ、実際に現場を見ていると、
その方針が、そのまま成果につながるかどうかは、
別の話だと感じられる場面があります。

会社として「売っていきたいもの」と、
まだまだ成長途上の現場が「今、勝ちやすいもの」は、
必ずしも一致しないことがあります。

一件あたりの期待値が高い商品ほど、
提案の難易度は上がり、
準備や受注後にかかる時間や
心理的な負荷も大きくなります。

経験のある営業であれば対応できても、
全員が同じように動けるわけではありません。

「会社が決めた方向だから」

その言葉だけでは、
現場の動きは、なかなか軽くなりません。
そんな空気が、
少しずつ広がっていくことがあります。

今回の記事は、
ぼくのコーチングを継続的に受けていただいている
ある営業所長とのコーチングセッションをきっかけにしたものです。

会社が目指している方向に、
どうすれば現場が現実的にたどり着けるのか。

たとえ遠回りに見えるとしても、
• 現場がキャッチアップできる道筋
• 現場が納得できる道筋
• たどり着いたときに、現場が自信を持てるようになっている道筋

その道筋を描くことこそが、
今、求められている役割ではないか。

今の現場の所員たちには、
これまで積み上げてきた強みがあります。

説明しやすく、
お客様の反応も想像しやすい。
営業自身が、迷わず話せる。

「これは、うちの得意なものです」
と、自然に言える商品がある。

いきなり大きな成果を狙うのではなく、
まずは、得意なもので、確実に勝つ。

そこで信頼をつくり、
成功体験を積み重ねていく。

その延長線上に、
一件あたりの成果が大きい仕事が
自然とつながっていくはずだ、という仮説を立てました。

やり方としては、
会社が想定している進め方とは、
少し違って見えるかもしれません。

それでも、
この営業所長であるクライアントさんは腹をくくります。

まずは、得意なものから売ろう。

それは、
楽をするための判断ではありません。

現場を前に進め、
最終的に成果へとつなげるための、道筋を設計する決断でした。

2|「得意な商品」とは、楽な商品のことではない

ここで言う「得意な商品」とは、
楽に売れる商品のことではありません。

値引きをすれば決まるものでも、
説明を省略しても通るものでもない。

今の現場の所員たちが、自分の言葉で語れる商品。

それが、このクライアントさんが捉えていた「得意な商品」でした。

うまくいっている提案には、いくつかの共通点があります。
• 説明の流れが頭の中で整理できている
• お客様の反応を想像しながら話せている
• 「次に何を伝えるか」で迷っていない

つまり、営業自身が、その商品を“理解している”状態です。

得意な商品とは、
知識量が多い商品ではありません。

営業が、
「この話なら大丈夫だ」と感じながら、
安心して向き合える商品のことです。

多くの場合、会社として力を入れていきたい商品ほど、
説明は複雑になりがちです。

選択肢が多く、
提案の組み立てに時間がかかる。
受注後の調整も多く、
営業一人ひとりにかかる負荷は重くなります。

成長途上の現場にとっては、
それ自体が大きなハードルになります。

だからこそ、
クライアントさんは
まずは「得意な商品」から始めることが有効だと考えました。

得意な商品であれば、受注までのイメージが描ける。
お客様の反応にも、余裕をもって対応できます。

そして、この余裕が、
営業の質を大きく変えていきます。

聞く余裕が生まれると、
営業は「話す人」ではなく、判断を支える人になります。

説明の順番を必死に追いかける必要がなくなり、
お客様の言葉を、
情報としてではなく背景として受け取れるようになります。

すると、
• 言葉の裏にある不安
• 本人も整理しきれていない迷い
• 家族や社内の事情

こうしたものに、
自然と気づけるようになります。

その結果、提案は
「用意してきた話」ではなく、
その場で組み立てられた話に変わっていきます

無理に背中を押さなくても、
判断材料を整理して渡すことで、
決めるのはお客様自身になる。

この状態が、
結果的に成約率を高めていきます。

何より大きいのは、一つひとつの成功体験が、所員たちの自信として積み上がっていくことです。

この自信があるからこそ、
次の、より大きな提案にも、
前向きに向き合えるようになります。

クライアントさんが実現したかったのは
単に「売りやすい順番」を整えたい、という話ではありませんでした。

人が育つ順番を
どう設計するか、という視点です。
• 現場がキャッチアップできる
• 現場が納得できる
• 成果を出したときに、現場が自信を持てる

その順番で、
商品と向き合ってもらいたいと考えていました。

得意な商品から売る。

それは、
現場を甘やかすための判断ではありません。

現場が次のステージに進むための、
確かな土台をつくる選択でした。

3|得意な商品は、「信頼づくりの入口」になる

得意な商品から売る。

この判断は、
単に現場を動かしやすくするためのものではありません。
お客様との信頼関係をつくるための、入口をどう設計するか
という問いにつながっています。

コーチングセッションの中で、
クライアントさんが大切だと感じていたのは
「売りたいかどうか」ではなく、
「お客様が安心して判断できているかどうか」でした。

得意な商品での提案には、
無理がありません。

説明に余白があり、
お客様の反応を見ながら話を進めることができます。
必要以上に話を盛らず、
「できること」と「できないこと」を
きちんと分けて伝えられる。

この姿勢が、
お客様に安心感を与えていきます。

お客様は、
営業の説明内容だけを見ているわけではありません。
• この人は、信用できそうか
• 無理に売ろうとしていないか
• 自分たちの状況を理解しようとしているか

こうした点を、
会話の端々から感じ取っています。

得意な商品であれば、
営業自身に余裕があります。
その余裕が、
「この人なら任せても大丈夫そうだ」
という感覚につながっていきます。

ここで大切なのは、
最初からお客様が必要性を感じていない大きな提案をしないことです。

まずは、
お客様にとって負担の少ない選択肢を提示し、
一度、納得してもらう。

その経験が、
次の相談を生みます。

「次は、ここも見てもらえますか?」

この一言が出たとき、
営業は初めて、
信頼の土台に立てたと言えます。

信頼は、
説明のうまさで生まれるものではありません。

「この人は、
自分たちの判断を尊重してくれる」

そう感じてもらえたときに、
静かに積み上がっていくものです。

得意な商品から始める提案は、
その感覚をつくりやすい。
このクライアントさんは、そう考えていました。

クライアントさんが見ていたのは、
短期的な売上の最大化ではありませんでした。
• 現場が無理なく提案できる
• お客様が安心して判断できる
• 次の相談につながっていく

この循環を、
現場で再現できる形にすること。
それが、この判断の背景にありました。

得意な商品は、
ゴールではありません。

信頼をつくるための、
最初の一歩です。

その一歩があるからこそ、
次の、より大きな提案にも、
自然に進んでいける。

4|それでも「得意なものから」と言い切る理由

「得意なものから売る」。

この判断は、
一見すると、
会社が示している方向性と
少しずれて見えるかもしれません。

もっと大きな成果を狙うべきではないのか。
もっと早く、次の段階に進むべきではないのか。
そんな声が上がっても、不思議ではありません。

それでも、クライアントさんは
「得意なものから」と言い切りました。

結果が出なければ、
その判断の責任は、
すべて自分が引き受けることになります。
その覚悟がなければ、
この言葉は口にできません。

現場に任せる、という言葉は簡単です。
しかし、
現場の状態を理解したうえで、
進む順番を決めることは、
所長にしかできない仕事でもあります。
• 今の現場は、どこまでなら無理なく進めるのか
• どこから先は、まだ負荷が大きすぎるのか
• 何を積み重ねれば、次の段階に進めるのか

それらを見極め、
一つの道筋として示す。
クライアントさんは、
そこに自分の役割を置いていました。

「遠回りに見えるかもしれない」

その前提を、
あらかじめ引き受けます。

数字だけを見れば、
もっと派手な打ち手も考えられます。
しかし、
現場がついてこない戦略は、
長くは続かない。

そうした現場感覚が、
判断の軸にありました。

新しい営業所に着任して、
半期が過ぎました。

数字には、
良いところもあれば、
まだ整える余地のあるところもあります。

クライアントさんにとって一番大きかったのは、
「進む道筋が見えたこと」でした。

会社が目指している方向そのものを、
否定しているわけではありません。

経営の視点に立てば、
注力すべき商品や領域を
絞り込む判断は、自然なものです。

ただし、
その戦略が成果になるかどうかは、
現場がその道を歩けるかどうかにかかっています。

今の現場には、
今なりの強みがあります。
同時に、
今だからこその課題もあります。

その両方を直視したうえで、
無理のない一歩を積み重ねていく。
クライアントさんは
そのプロセスを何より大切にしていました。

得意なものから始める。

それは、
今の現場を肯定するということでもあり、
次の成長に向けた準備でもあります。

小さな成功体験が、
やがて自信につながり、
その自信が、
次の挑戦を支えていきます。

すべてを一気に変えようとはしていません。
ただ、現場が前を向いて進める状態をつくること。

そのために、
何を積み上げるべきかを考え続ける。
それが、
営業所長としての立場から、
このクライアントさんが選んだスタンスでした。

「得意なものから」。

この言葉は、
楽な選択を意味するものではありません。

現場を信じ、
現場の成長に賭ける。

第3半期を終えた今、
その判断は、
より確かな手応えを持ちはじめています。

メンバーが気づいていない“停滞のサイン”。リーダーだけが感じる違和感の正体とは?

✏️ 【1. はじめに】

「数字は悪くないのに、何かが止まっている」そんな瞬間、ありませんか?

受注状況はそこそこ。

悪くはないと言える状況。

メンバーも、淡々と“やるべきこと”をこなしているように見える。

チームの状態も、ぱっと見は良好に見える。

けれど──

リーダーである自分だけが、薄い違和感に気づいている。

メンバーからも、
「順調です」
「ちゃんと動けています」
といった声が普通に出てくる。

でも、リーダーの目にはわかる。
• 行動が「これだけやっておけば大丈夫。」になっている
• ミーティングの空気に“勢い”がなくなってきている
• 「やり切るぞ」というエネルギーの温度が、じんわり下がっている

数字にはまだ表れない。
けれど、確かにチームのどこかで“静かな停滞”が始まっている。

これは経験あるリーダーほど敏感に察知する“空気の変化”。
逆に、メンバーは気づきません。
彼らは“いつも通り”の感覚で動き続けてしまう。

だからこそ、この最初の違和感に気づいたリーダーには、

「チームの空気を整える」という一番大事な仕事が発生します。

本記事では、
この“静かな停滞”の正正体と、
それを適切にほぐして再び前に進ませる「健全なカウントダウン」の使い方について、
現場の感覚に寄り添いながら解説していきます。

✏️ 【2. 営業チームに起こる“停滞のサイン”とは?】

“静かな停滞”は、数字の遅れよりも先に

チームの空気やメンバーの言動に現れる

ここでは、営業チームでよく見られる
4つの停滞の予兆 を見ていきましょう。

どれも表面上は小さな変化ですが、
放っておくと後半の数字にじわじわ効いてきます。

サイン①:行動が「必要最低限モード」になっている

「これだけやっておけば大丈夫ですよね」
「今日の分は終わりました」

こうした言葉が増えてきます。

表面上はちゃんと動いている。
でも、本当にやり切っている時にある “前のめりな姿勢” が薄れます。

営業は行動量が数字に直結する仕事。
その行動が “守りの動き” に寄っていくと、
徐々にチーム全体のギアが落ちていきます。

サイン②:ミーティングの空気に“勢い”がなくなる

ミーティングでの発言が減る。
声のトーンが落ちる。
やり取りのスピード感がなくなる。

一言で言えば、チームの“温度”が下がっている状態です。

良い時期は、
「これやってみます」
「こういう提案どうですか?」
と自然に言葉が出てくる。

停滞期は、
反応がワンテンポ遅れる、
同じテンションが続かない──など、
小さな変化が積み重なります。

サイン③:中位層(ナンバー4・5)が“受動モード”になる

トップは動く。
ボトムは支援の対象になる。
一番気づきにくいのは、

中位層の“ギアが入らない”状態

「今日はこれくらいで…」
「明日挽回します」

このあたりの言葉が増えたら要注意。
チームの空気は“中位層”がつくるため、
ここが受動的になると数字の伸びが止まります。

サイン④:個人数字ばかり気にして、視野が狭くなる

停滞が始まると、
メンバーは“数字に追われる感覚”を強めがちです。
• 「あと何件…」が口癖になる
• 行動以上に結果ばかりを気にする
• 新しい打ち手よりも“安全策”を優先する

こうした状態は、

チーム全体が“挑戦”ではなく“防御”に入っているサイン

ここまでの予兆は、
いずれも 「数字に出る前の、最初の揺らぎ」 です。

そして多くのチームでは、
リーダーだけがこれらの微細な変化に気づき、
メンバーは“いつも通り”の感覚で動き続けてしまう。

だからこそ、ここから先で紹介する

「健全なカウントダウン」

チームの空気を整える強い味方になります。

✏️ 【3. 停滞の正体は「プレッシャーの偏り」】

営業チームが停滞しはじめる背景には、
単純に「やる気が落ちた」や「能力の問題」というよりも、

チーム内でのプレッシャーのかかり方に偏りが生まれている

これは、現場を見ているとよく見られる現象です。

プレッシャーが“個人”に寄りやすいときに起きること

営業という仕事柄、
どうしても「個人数字」や「個人の責任」に意識が向きがちです。

もちろん大切な視点ではありますが、
そこに比重がかかりすぎると、
• 結果への意識が強まりすぎて、動きが小さくなる
• “ミスしないこと”が優先される
• 個人ごとで抱え込みやすくなる
• チーム内の相談や協力が少しずつ減っていく

といった変化が見られるケースもあります。

これが重なると、チーム全体のエネルギーが
“攻め”から“守り”に変わりやすくなります。

プレッシャーが“チーム全体”に向くと、動きが前に向きやすい

一方で、プレッシャーを

チーム全体で適切に共有できている状態

メンバーの動きは前向きに揃いやすくなります。

たとえば、
• 「あなたはあと何件?」ではなく
 「チームとしてあと◯◯件」 と考える
• 個人の責めや焦りではなく
 チームの残り数字を共有する
• “追い詰める感覚”ではなく
 前に進むためのエネルギーとして扱う

こうした関わり方をしているチームは、
自然と助け合いやアイデアのやり取りが増え、
行動も揃いやすくなっていきます。

停滞が生まれるとき、内部では何が起きているか

リーダーだけが「何かが止まっている」と感じる場面では、
このプレッシャーのかかり方に
わずかなアンバランスが生まれていることが多いように思います。
• 特定のメンバーに負荷が寄っている
• 中位層のエネルギーが上がりづらい
• チームとして数字を共有する機会が減っている
• 会話が“個人数字”に集まりすぎている

こんな状態が重なると、
チーム全体が少しずつ“守り”の動きになっていきます。

これは決して誰かが悪いわけではなく、
忙しい現場では自然に起きやすいことです。

だからこそ、「健全なカウントダウン」が役に立つ

次章で紹介する

「健全なカウントダウン」

このプレッシャーの偏りを“やさしく整える”ための実践的な方法です。

個人を追い詰めないまま、
チーム全体の目線と動きを揃えていくことができます。

停滞の空気が生まれる前に、
あるいは違和感を覚えたその瞬間に、
リーダーが打てる手として活用しやすい考え方です。

✏️ 【4. 健全なカウントダウンでチームを動かす】

チームに停滞の兆しを感じた時、
リーダーが使える手のひとつが

「健全なカウントダウン」

カウントダウンは、本来“追い詰める”ためのものではありません。
むしろ、

プレッシャーを個人からチームにやわらかく割り戻すための方法

と捉えると、現場でも使いやすくなります。

カウントダウンの目的は“焦らせること”ではない

数字を追う時期は、どうしても
メンバーそれぞれが“自分の数字”に意識を寄せやすくなります。

そんなときにこそ、
チームとして目線をそろえ、状況を共有し、行動の基準を整えることが、
停滞を防ぐための土台になります。

健全なカウントダウンは、そのための架け橋になる考え方です。

健全なカウントダウンの3つのポイント

① 個人ではなく“チームの残数字”を共有する

「あなたはあと何件?」ではなく、

「チームとして、あと◯◯件」

こうすることで、
個人が抱え込む感覚が薄れ、
自然とチームとして動きやすくなります。

② 毎日追わない。“定点”で見直す

カウントダウンを毎日行うと、
どうしても締めつけになりがちです。
• 週のはじまり
• midweek
• 週末の締め

など、週3回の定点観測だけでも、
チーム全体の進み方は大きく変わります。

③ 行動量の“最低ライン”を共有する

数字の話だけをしても、動きは変わりにくいものです。

そのため、

行動量の最低ライン(週◯件、1日◯件)

メンバーは動き出しやすくなります。

小さな承認で、チームの温度が上がる

カウントダウンを使って数字の話をするときは、
同時に “行動の事実を拾う承認” を一緒に添えると効果的です。

これは褒めるというより、

「見ているよ」というサインを送る関わり方

たとえば:
• 「動き出しが早かったのが印象的だったよ」
• 「今日の提案、しっかり準備してたね」
• 「あのお客様へのフォロー、すごくいいと思うよ」

いずれも、メンバー自身がコントロールできる行動を認める言葉です。

こうした声がけは、
“数字の話”でやや重たくなりがちな空気をほどよく中和し、
チーム全体の温度を整える助けになります。

健全なカウントダウンは、“整える技術”

停滞のサインを感じていても、
強くテコ入れする必要はありません。

目線をそろえる → 行動基準を整える → 行動の事実を拾う

という流れをつくるだけで、
チームはゆっくりと、でも確実に前に進みはじめます。

健全なカウントダウンは、
その流れを自然につくるための、シンプルで扱いやすい方法です。

✏️ 【5. 実際の現場で、健全なカウントダウンをどう使うか?】

健全なカウントダウンは、
“数字を追わせるテクニック”というより、
チームの動きを整えるための“関わり方” として使うと、現場で機能しやすくなります。

ここでは、営業リーダーが
日々のチーム運営の中でどのように取り入れると効果的かを、
いくつかの場面に分けて整理してみます。

① 朝礼・昼礼で「全体の位置」を短く共有する

朝礼や昼礼のような短い共有の場は、
健全なカウントダウンを最も自然に取り入れやすいタイミングです。

たとえば:
• 「今週はチームであと◯◯件。今日はこのあたりを意識していこう」
• 「ここまでの流れは悪くないね。この調子で進めよう」

ポイントは、
“個人”ではなく “チームとしての位置” を共有すること。

これだけでも、
メンバーの行動基準がそろい、
動きが自然に前向きになります。

② ミーティングの冒頭で「方向の確認」を入れる

ミーティングは、
数字の話が中心になりやすい時間です。

冒頭の1〜2分で、
リーダーが落ち着いたトーンで“方向”を示すだけでも、
その日の場の空気が整います。
• 「今日は、この3つだけ押さえて動きましょう」
• 「この流れは悪くないので、続けていきましょう」

細かく言いすぎないことがポイントです。
やるべきことがシンプルになると、
動きが整理されやすくなります。

③ 行動量が落ち始めたメンバーには“軽い声がけ”から入る

停滞が起きはじめると、
どうしても動き出しが重くなるメンバーが出てきます。

そんなとき、いきなり数字の話に入ると、
相手は守りに入りやすくなります。

まずは、

本人がコントロールできる行動の事実を拾う

• 「動き出しが早かったのが印象的だったよ」
• 「今日の提案、しっかり準備してたね」
• 「あのお客様へのフォロー、すごくいいと思うよ」

こうした声がけは、
「見てもらえている」という感覚を生み、
その日一日のエネルギーの底上げにつながります。

④ 中位層(ナンバー4・5)には“行動ベースの会話”を増やす

チームの空気をつくるのは、
トップでもボトムでもなく、
実は 中位層(ナンバー4・5) のメンバーです。

停滞が近いときほど、
この層と“行動ベースの問い”を交わしておくと、
チーム全体のギアが整いやすくなります。

使いやすい質問は、例えば:
• 「この1週間で、大事にしたいポイントは?」
• 「次に良くしていきたいところはどこ?」

広すぎず、狭すぎず、
本人の視点が自然に整理される問いです。

この問いをきっかけに、
メンバーは“数字”よりも “動き方の質” に意識が向きやすくなり、
停滞の時期でも前向きなギアを入れやすくなります。

⑤ 月末の追い込みでは“追い詰めない進捗共有”を使う

月末の数字の追い込み時期は、
チームの空気が重くなりがちです。

ここで大事なのは、

追い詰めずに“次の一歩”だけを短く示す

たとえば:
• 「ここまでの進み方は悪くないよ。あと少しだけ進めよう」
• 「今日はここまで来たね。明日はこのあたりを意識しよう」

淡々とした共有の方が、
プレッシャーの偏りを生みにくく、
チーム全体が落ち着いて動けるようになります。

健全なカウントダウンは、“チームの呼吸を整える技術”

数字を追う時期ほど、
焦り・疲れ・視野の狭まりがチーム内に生まれやすくなります。

健全なカウントダウンは、
そうした“乱れた呼吸”を整えていくような、
落ち着いたマネジメントの手法です。
• 目線をそろえる
• 行動基準を整える
• 行動の事実を拾う

この積み重ねが、
チームの動きをゆっくり、でも確実に前へ押し出していきます。

✏️ 【6. 実際に変化が起きたケース】

ある営業チームでは、
受注状況はそこそこ。
数字としては悪くはないのに、
リーダーは“静かな停滞の気配”を感じはじめていました。
• 行動が「これだけやっておけば大丈夫」に寄ってきている
• ミーティングに勢いがない
• 中位層のメンバーが少し受動的になっている

数字にはまだ表れないものの、
チームの“温度”がじんわり下がりはじめている──
そんな状況でした。

リーダーは強くテコ入れするのではなく、

とくに中位層に丁寧に働きかけながら、
チーム全体の動きを整えることに意識を向けました。

その上で取り組んだのが、次の3つのアクションです。

① 週6件の新規顧客訪問という、コントロール可能な目標を設定する

まず取り組んだのは、
**「行動量の最低ラインをはっきりさせる」**ことでした。

設定したのは、
メンバー自身がコントロールできる行動として、

週に6件の新規顧客訪問。

数字そのものではなく、
「まずは行動を整える」ことをチーム全体で共有しました。

これにより、
メンバーが“やるべき最初の一歩”をつかみやすくなり、
動き出しの重たさが減っていきました。

② チーム全体の数字をカウントダウンし、“個人”から“チーム”へ視点を戻す

次に行ったのが、

個人数字ではなく「チームとしての残数字」を共有すること。

朝礼や短いミーティングで、
• 「チームとしてあと◯◯件」
• 「今週は、この数字をみんなで進めよう」

といった“全体の位置”を短く伝えることで、
プレッシャーが個人に偏らず、
自然にチーム全体へと戻っていきました。

これによって、
メンバー同士の視線が“縦の数字”ではなく
**“横のつながり”**に向きはじめ、
空気が少し軽くなっていきました。

③ 行動に対して「ありがとう」を伝え、メンバーの動きを肯定する

そしてもうひとつ大切にしたのが、

行動へ「ありがとう」を伝えること。

提案に向けた準備や
お客様へのフォローなど、
メンバー自身がコントロールできる行動に対して
短く「ありがとう」を伝える。
• 「今日の準備、ありがとう」
• 「あのお客様へのフォロー、助かったよ」

こうした言葉が積み重なると、
数字に追われがちな時期でも、
チームの“温度”が下がりにくくなります。

承認は大げさにほめる必要はなく、
ただ “動いた事実を丁寧に拾う”
これだけでエネルギーが整っていきます。

■ 数字より先に、“動きが整いはじめた”

この3つを続けたことで、
チーム内に少しずつ変化が出始めました。
• 行動のペースが整う
• 中位層が受動性から抜けはじめる
• ミーティングの空気が少し明るくなる
• 個人数字よりもチーム全体の動きに関心が戻る

派手な変化ではなく、
「日々の動き方の質」が静かに改善されていくような変化でした。

数字が急に跳ねたわけではありません。
けれど、

動きの整い方が変わると、チーム全体のリズムも変わる。

その結果として、
後半の数字も自然に伸びていきました。

■ このケースが示すこと

大きなテクニックや強いテコ入れではなく、
この3つの“シンプルな整え”の積み重ねこそが、
停滞しかけたチームを動かす土台になるということです。
• 行動量を整える(週6件の新規訪問)
• 視点を整える(チーム全体のカウントダウン)
• エネルギーを整える(行動への「ありがとう」)

チームにとって必要だったのは、
この“整えるための関わり方”でした。

✏️ 【7. まとめ】

営業チームの停滞は、
数字の遅れとして表れる前に、
ほんの小さな違和感や温度の変化となって現れることが多いものです。

そして、その違和感に最初に気づくのは、
いつも現場を見ているリーダーです。

本記事で紹介した
“健全なカウントダウン”は、
その違和感を無理なく整えていくための、

シンプルで扱いやすい関わり方

停滞をほぐす3つの視点

記事の中で取り上げてきたように、
チームの停滞をほぐすためには、
大きな施策よりも、日々の“整え”の積み重ねが役に立ちます。

そのための3つの視点がこちらです:
• 行動量を整える
 週6件の新規顧客訪問のように、
 コントロールできる行動のラインを提示する。

• 視点を整える
 個人数字ではなく、
 チーム全体の数字をカウントダウンすることで、
 視野を“チーム”に戻す。

• エネルギーを整える
 提案やフォローなど、
 メンバー自身がコントロールできる行動の事実を拾い、
 「ありがとう」を伝える。

どれも派手ではありません。
けれど、こうした“小さな整え”が、
チームの呼吸をゆっくりと前に向けていきます。

“整える力”は、数字をつくる土台になる

リーダーは数字を動かす存在ですが、
数字そのものを“直接”動かすことはできません。

動かせるのは、

行動と視点とエネルギー。

ここを整えることで、
結果のほうが自然とついてきます。

健全なカウントダウンは、
その整え方をシンプルにしてくれる、
ひとつの実践的なツールです。

もし、あなたのチームでも
「数字は悪くないのに、どこかに停滞があるように感じる」
そんな瞬間があるなら、
今回紹介した“整える3つの視点”を、
ぜひ小さく試してみてください。

大きな変化ではなくても、
チームの動き方が静かに整い始めるのを感じられるはずです。

調子が上がらないときの“整える技術”。感情・現象・環境の扱い方

最近、とあるエンジニアの方とのコーチングセッションで、
「ここ数日、少しパフォーマンスが下がってきていて…」という話題が出ました。

これまでも、ときどき似たテーマを扱ってきましたが、
そのたびに「どう整えていけばいいか」をまじめに考え、
丁寧に向き合おうとする姿勢が印象的な方です。

話を伺いながら、
「こうした状態の揺れは、誰にでも起きることだ」と改めて感じました。
どれだけ誠実に仕事に向き合っている人でも、
ふっと流れが重くなるような時期があります。

そして、その“動きにくくなる時間”は、
自分の状態を知るためのサインにもなります。

この記事では、
そのセッションで整理した“整えるための3つの視点”をもとに、
エネルギーの流れが滞ったときの向き合い方をまとめました。

もし今、調子がどこかしっくり来ないと感じているなら、
そっと読み進めてもらえたら嬉しいです。

【はじめに】

どれだけ真剣に仕事に向き合っている人でも、
モチベーションが落ちる時期はあります。

頭では「やらなきゃ」とわかっていても、体が重い。
タスクを前にしても気持ちが乗らない。
そんな日々が続くと、「自分はダメなんじゃないか」と
心の中でつぶやいてしまうこともあります。

でも、それは“あなたの中のエネルギーの流れが止まった”のではなく、
静かに整えるタイミングなのかもしれません。

現場で真面目に取り組んでいる人ほど、
「ちゃんとやらなきゃ」「もっと頑張らなきゃ」と思う気持ちが強く、
停滞した自分を責めてしまいがちです。

けれど、**ネガティブな状態は避けるものではなく、“扱うもの”**です。
それは、心のメンテナンスのようなもの。
とくに感情の動き方や働き方を知り、整えることで、再び前に進む力が戻ってきます。

この記事では、
そんな「停滞期」を、“整える時間”として捉え直すためのきっかけに利用する
3つの視点を紹介します。

焦って動くよりも、立て直す。
自分を責めるよりも、自分の状態を整える。
静かな時間の中で、自分のエネルギーを取り戻すヒントになれば幸いです。

第1章|ネガティブな思考を“止めよう”としない

感情の波が落ちている時ほど、
「こんなふうに考えちゃいけない」と、自分の中のネガティブを押さえつけようとします。
でも、その行為自体が、心の負担をさらに大きくしてしまうことがあります。

ネガティブな思考は、あなたにきっかけをくれるサインのようなもの。

たとえば、
• 不安は、「情報や準備が足りていないかもしれない」というサイン。
• 焦りや苛立ちは、「何かがずれている」「アプローチを変えるタイミングかもしれない」というサイン。
• 無力感は、いったん立ち止まり、物事の捉え方の解像度を上げるタイミングというサイン。

つまり、どの感情も“何かを伝えようとしている”のです。
それを無理に消そうとするのは、車の警告ランプから目をそむけて走り続けるようなもの。
大事なのは、現状を把握すること。

たとえば、
「ちょっと不安が大きいな」
「今、自分は焦ってるな」
そう気づくだけで、感情の流れに巻き込まれにくくなります。
感情に名前をつけることで、自分が思考を“見ている側”に戻れるからです。

それは、仕事のトラブルシューティングにも似ています。
現象だけを見て対処しても、本質にはたどり着けません。
現象を観察し、ログを取り、パターンを読み取る。
そのプロセスの中で、ようやく“何が本当に起きているのか”が見えてくる。
感情の扱い方も同じで、観察→理解→調整の順序を踏むと、流れは自然に整っていきます。

ネガティブを否定する必要はありません。
「今は、そう感じている自分がいるんだな」と一歩引いて見つめる。
それが、心のエネルギーを再び動かす最初のステップになります。

第2章|感情・現象・環境の3層で見る

ネガティブな状態を整理するとき、
多くの人は“感情”だけに注目してしまいます。
「不安だ」「焦っている、苛立っている」「無力感を覚える」──
けれど、その感情だけを見つめ続けると、かえって視野が狭くなり、
状況の全体像を見失ってしまうことがあります。

感情は大切なサインですが、それは現象と環境の上に生まれているものです。
つまり、「環境」→「現象」→「感情」という順に影響が生まれます。
一方で、人は感情をきっかけに現象や環境を受け取ります。
ここでは、人が感じる流れにそって、感情から外側へと視野を広げる順で整理していきます。

① 感情|内側で何が起きているかを知る

最初に見るのは「自分の内側」。
不安、焦り・苛立ち、そして無力感といった感情をサインとして受け取ります。
ここで大切なのは、感情を良い・悪いで判断せず、
その感情がどんなサインかを見極めることです。

② 現象|実際に何が起きているのかを見る

次に焦点を当てるのは“外側の出来事”。
タスクの滞り、人間関係の変化、体調の乱れ──
感情の背後には、必ずトリガーとなった具体的な現象があります。
感情と現象を切り分けて見ることで、
「今の自分は何に反応しているのか」がクリアになります。

③ 環境|その現象が起きている“場”を捉える

最後に見るのは、現象が起きている環境。
仕事の量やチームの雰囲気、季節の変化、生活リズムなど、
背景にある環境が整っていないと、どんなに努力しても感情は揺らぎます。
ここを見落とすと、“頑張る”ことが空回りしてしまう。

この3層を整理すると、
たとえば「最近不安を感じる」「焦って空回りしてしまう」「何をしても力が入らない」といった感情の裏にも、
• 感情: 不安・焦り・無力感
• 現象: 仕事が滞っている、タスクが増え続けている、役割の影響範囲が大きい
• 環境: 業務量が多い、営業がとってくる仕事のコントロールができていない、上長とのコミュニケーションが不足しがち
といった構造が見えてきます。

すると、「感情をどうにかしよう」と無理に動く前に、
“現象や環境を整えるだけで自然に感情が整う”ことがあると気づくのです。

感情を起点にして、現象と環境を客観的に観察する。
この3層で見る習慣が、エネルギーの流れを静かに整えていきます。

第3章|“整える”とは、流れを取り戻すこと

感情の正体を理解し、現象や環境を整理していくと、
次に大切になるのが「整える」というプロセスです。

整えるとは、
焦って無理に“変える”ことではなく、
本来の流れを取り戻すこと。

滞っていた思考やエネルギーが少しずつ動き出し、
“自然に動ける状態”を再びつくっていくことです。

① 小さな完了を「積み上げる」

エネルギーの流れを戻す最初の一歩は、
「できたこと」を自分に伝えていくこと。

たとえば、
・メールを一件返信できた
・机の上を片づけられた
・資料の1ページだけ修正できた

──これら一つひとつは小さな“完了”です。
「この完了できている自分を自分に伝えていきます。
その積み重ねが、次の一歩を動かす力になるからです。」

② 外の流れを“取り戻す”

整えるというのは、
自分の内側だけで完結することではありません。

停滞しているときほど、
外とのつながりを再び流すことが大切です。

たとえば、
• 業務量が多いときほど、優先順位を共有し、チーム全体で負荷を見える化する。
• 営業がとってくる仕事の影響範囲が読めないときは、早めにスコープや納期を相談する。
• 上長とのコミュニケーションが不足していると感じたら、短くても定例の確認時間をつくる。

こうした“小さな調整”が、
「自分だけで抱えていたもの」を外に流し、
思考と感情の循環を取り戻してくれます。

③ 「土台を整える」ことも流れを戻す

そしてもうひとつの“整える”は、自分の土台をメンテナンスすること。

たとえば、睡眠、食事、光、音、空気──
これらは意識していなくても、
私たちの集中力や感情の安定に深く関わっています。

業務量の調整やタスクの見直しと同じくらい、
“土台を整える”ことが、
感情の流れを安定させる最も確実な支えになります。

焦って動こうとする前に、
まずは小さく完了し、外とつながり、土台を整える。

この3つを繰り返すことで、
止まっていた流れは、自然と戻り始めます。

整えるとは、動き出せる自分をつくること。

そのプロセス自体が、
あなたの中のエネルギーを静かに整えていきます。

エピローグ|静かに整う時間の中で

エネルギーの流れが滞るとき、
私たちはつい「早く戻さなきゃ」と思ってしまいます。
けれど、本当は“整う時間”そのものが、
次の流れを生み出す準備なのかもしれません。

不安、焦り、無力感などからのサインを受け取りながら、
小さな完了を積み重ね、
周囲との関係と、自分の土台を少しずつ整えていく。
その過程の中で、
心や身体は静かにバランスを取り戻していきます。

整うとは、
「何もしない時間」を持つことではなく、
「今の自分を観察する余白」を持つこと。

頑張って動こうとしなくても、
丁寧に整えることで、自然な流れが生まれてきます。
その瞬間のために、
まずは呼吸を深くするところから始めましょう。

あなたが強みを知ると、問いかけられる──リーダーの“聴く”は、そこから始まる

1. はじめに──「どう思う?」と言えなかった頃の自分へ

管理職やリーダー的な立場を担っている方の中には、
部下やメンバーとの接し方に、漠然とした課題を感じている人が少なくありません。
「もっと自分から動いてくれたらいいのに」
「任せたいけれど、結局自分が動いたほうが早い」
そんな思いを抱えながら、日々のマネジメントをしている方は多いのではないでしょうか。

コーチングの現場でも、「どう伝えるか」「どう関わるか」といったご相談はよくあります。
その背景には、「相手を信じて任せることが難しい」という感覚が、
ご本人も気づかないうちに隠れていることがあります。

先日のあるクライアントさんとのセッションでも、まさにそうしたテーマが浮かび上がってきました。

そのクライアントさんは、ITエンジニア。
複数の業務委託メンバーをまとめるリーダー的な立場にあり、
構造を整理し、優先順位を見極め、ゴールまでの道筋を描くことを、日々ごく自然に行っていました。

ところがご本人は、それを「自分の強み」としては捉えていませんでした。
むしろ、「なぜ他の人はこれがわからないんだろう?」と感じることが多く、
「自分が動かないとプロジェクトが止まってしまう」というプレッシャーを、
一人で抱えていたそうです。

セッションの中で、その思考や行動の特徴を一緒に棚卸ししていくと、
それが特性であり、他の人にはない価値ある強みであることに、少しずつ気づかれていきました。

「自分にとって当たり前すぎて、気づいていませんでした」

そうおっしゃったとき、表情が少し和らいだのが印象的でした。

その気づきをきっかけに、心に少し余裕が生まれ、
「全部自分が決めなくてもいいのかもしれない」という感覚が芽生えていったそうです。
そしてこんな言葉が出てきました。

「だから『どう思う?』って言えばよかったんですね。
 それだけで、チームって動き出すんですね」

このnoteでは、このクライアントさんの変化をもとに、
「問いかけるリーダーシップ」と「自己理解」の関係について、整理してみたいと思います。

部下を尊重することと、自分の強みを活かすことは、実はつながっている。
その実感を、ひとつのプロセスとして言葉にしていきます。

2. 問いかけられるリーダーになる第一歩は、自分の強みを知ること

「どう思う?」と部下やメンバーに言ってみる。
その一言が、チームの空気を変えるきっかけになることは少なくありません。

けれど実際には、それを言うことが難しいと感じているリーダーも多いようです。

その背景には、リーダー自身の心理的な余裕のなさが関係していることがあります。
「自分が判断しなければならない」
「リーダーが迷ってはいけない」
そんな思い込みがあると、相手に委ねるよりも先に自分で答えを出してしまうのです。

先ほどのクライアントさんも、まさにその状態でした。
しかし、自分の強みに気づいたことで、そこに変化が生まれました。

彼の強みは、「物事を素早く整理し、ゴールまでの道筋を描けること」
それはプロジェクトを前に進めるうえで大きな力ですが、
本人にとってはあまりにも当たり前すぎて、強みとして捉えられていませんでした。

その力が他の人には簡単にできることではないと理解したとき、
「なぜ他の人はわからないのか」という苛立ちはやわらぎ、
「だから自分はこういう役割を担っているのだ」という納得感に変わっていきました。

自分の強みを客観的に理解すると、自然と心に余裕が生まれます。
「全部自分で背負わなくてもいい」
「自分はここを担えるから、他の部分は任せればいい」
そんなふうに、力の抜きどころを見つけられるようになるのです。

そしてその余裕が、「どう思う?」と言ってみようという気持ちを支えてくれます。
最初はぎこちなくても、それが自然に出るようになっていく。

つまり、問いかけられるリーダーになる第一歩は、テクニックを磨くことではなく、
自分の強みを知り、それを受け入れることなのです。

3. 「どう思う?」が生まれるチームの土壌とは

「どう思う?」という問いをチームに投げかけることは、
単に意見を求めるだけでなく、信頼を示す行動でもあります。

ですが、それが自然に出てくるには、ある程度の“土壌”が必要です。
心理的な余裕、自分の強みへの理解、そして何より、
相手の中にも答えがあるはずだと信じられる感覚がそのベースになります。

先ほどのクライアントさんも、自分の特性を理解し、
それを強みとして認識できるようになったことで、
「全部自分が決めなくてもいいのかもしれない」と少しずつ感じ始めていました。

これまでさまざまなリーダーの支援をしてきた中で、
「問いかけよう」と意識が変わったこと自体が、関係性の変化のきっかけになっていく場面を何度も見てきました。

たとえば、問いかけを習慣にしはじめたリーダーのチームでは、
メンバーからこんな言葉が返ってくることが多くあります。

「なんか最近、相談しやすくなりました」
「考えたことをちゃんと聞いてくれる感じがします」

リーダーがすべてを決めるのではなく、
「あなたはどう思う?」と対話を始めることが、
チーム全体の心理的な安全性や、自律的な関わりに影響していくのです。

「問いかける」という行動は、単なる言葉のやりとりではありません。
返ってきた言葉にきちんと反応し、
相手の考えに耳を傾け、場に残していくこと。
そうした一つひとつのやりとりが、信頼の土壌をつくっていきます。

そして、そうした空気は「メンバーを尊重しよう」と頑張ってつくるものではなく、
リーダー自身が無理のない状態で問いかけられるようになることで、少しずつ育っていくのだと思います。

4. 強みを活かせると、尊重も自然にできる

「どう思う?」と問いかけることが、部下への尊重につながる──
そう理解していても、いざ実践しようとすると、うまくいかないことがあります。

その背景には、「尊重しなければ」と気負ってしまう気持ちや、
「相手の意見をちゃんと受け止めないといけない」というプレッシャーが潜んでいることもあります。

実は、こうした状態のときにこそ、必要なのは“自分の強みの理解”です。

自分の強みを客観的に理解できるようになると、
その強みを「どう発揮するか」に意識が向いていきます。
そこには無理のない納得感があり、自然な安定感が生まれてきます。

たとえば、「整理して道筋を描く力」が強みであれば、
その役割を自覚することで「自分が全部をやらなければ」という思い込みから解放されていきます。

さらに、自分の強みを尊重できるようになると、
相手の強みにも目が向くようになっていきます。
「この人にはこの人の見え方や得意があるのかもしれない」と、
視野が広がっていくのです。

このような内面的な変化が起きることで、
「どう思う?」と問いかける余裕や土台が育っていきます。

問いかけとは、単なる“聞き方”の問題ではなく、
リーダー自身の立ち位置や心の状態によって、自然に生まれてくるものです。

だからこそ、問いかけを実践するために必要なのは、
「言い方を工夫すること」よりも、まずは自分の強みを理解し、活かすこと
そのプロセスを経て、尊重も、問いかけも、無理なくできるようになっていくのだと思います。

5. 自分を知ることが、問いかけのはじまりになる

リーダーとして、部下やメンバーにどう関わればいいのか。
答えのない問いに向き合いながら、日々奮闘されている方は多いと思います。

今回紹介したクライアントさんのように、
「自分が動いたほうが早い」
「なぜみんなわからないんだろう」
という感覚を抱えながらも、誠実にチームと向き合っている方こそ、
きっと問いかけの力を必要としているのではないでしょうか。

ただ、「問いかけよう」と意識するだけでは、なかなか続かないものです。
言葉の選び方やタイミングに悩んでしまったり、
相手の反応が薄くて、不安になることもあるかもしれません。

だからこそ、**問いかけの一歩手前にある「自己理解」**が大切なのだと思います。

自分の強みに気づくと、そこに安心感が生まれます。
その安心感が、自分をゆるめてくれて、相手にもスペースを与えられるようになる。
そして自然と、「どう思う?」という言葉が口に出せるようになっていくのです。

問いかけは、テクニックではなく“あり方”から始まる。
それが、今回のセッションを通してあらためて感じたことでした。

ここまで読んでくださったあなたに、
最後にこんな問いを残したいと思います。

あなたがふだん、つい自然にやってしまうことの中で、
周りの人に想像以上に喜んでもらえることが多いのは、どんなことですか?

それが「自分にとっては当たり前すぎて、気づいていなかったあなたの強み」かもしれません。

自分自身への問いかけが、チームへの問いかけを育てていきます。
それが、リーダーとしての信頼をつくる一歩になると信じています。

若手の“転職したい”に、あなたが正解を出さなくても良い理由

「部下から“転職を考えています”と言われました」

そんな報告を受けたとき、あなたはどう反応するでしょうか。
引き止めるべきか、黙って背中を押すべきか、それとも上司として何かを伝えるべきか。
――いろんな考えが一気に頭を駆け巡るかもしれません。

私たち管理職は、「その場で的確に対応すること」や「部下にとって正しい助言をすること」を求められる場面が多くあります。
だからこそ、“転職”という言葉を聞いた瞬間、つい「どう対処すればいいか?」という答え探しのスイッチが入ってしまうのも無理はありません。

でも、そんなときこそいったん立ち止まって考えてみてはどうでしょうか?
その言葉、本当に“辞めたい”という意味なのでしょうか?
そして――

その言葉をどう受け取るかが、あなた自身のマネジメントを問い直すチャンスになるかもしれません。


“転職”という言葉の奥にあるもの?

以前のセッションで、ある管理職の方からこんな相談を受けました。
「新入社員の女性から“転職を考えています”と言われて、正直、どう対応すればいいかわからなくなってしまいました」

この方は、これまで対話型のマネジメントを実践し、部下の主体性を引き出し、安心して意見を出し合えるチームづくりを地道に積み重ねてきました。
実際、とても良いチームビルディングができていました。

しかし、今回の新人にはこれまでのやり方が通用しませんでした。

一見すると明るく、ポジティブな印象で、コミュニケーションもきちんと取れているように見える――
けれど、どこか本気さが感じられず、常に薄い違和感が残る。
大きなトラブルがあるわけではないものの、時折、目立たないかたちで自己中心的な行動が見られることもありました。

そんな新人との関わり方に悩み始めていた矢先の“転職発言”だったのです。

これまでも難しい局面は何度もあったけれど、自分のマネジメントでなんとか乗り越えてこられた。
でも今回は通用しないのではないか――そんな迷いが、少しずつ心の中に生まれていたようです。

とはいえ、「これまでのやり方が通用しない」という感覚は、これまで積み上げてきた自分のマネジメントに対する小さな不信感を呼び起こすこともあります。

とくに対話型のマネジメントを実践している人ほど、
「関係性を築く」「対話する」「相手の成長を信じて関わる」といった原則を大切にしているからこそ、
うまくいかない相手と出会ったときに、「自分のやり方がズレていたのではないか?」という自責の思考に陥りやすいのです。

だからこそ、「接し方を変えれば解決するのでは」と考えるのは、ある意味とても自然な反応です。
けれどその視点は、相手に合わせようとするがゆえに、逆に自分の視野を狭めてしまうこともある。

この方も、「新人に対してどのように接すればいいのか?」という“接し方の修正”に意識が向いている感じがしました。
けれど、それだと関わり方の選択肢の幅が狭くなるように感じたので、

私は、視点を変えることが効果的だと思えたのです。

そこで私は、こう問いかけてみました。

「その“転職したい”という言葉、本当にそのまま受け取って良いと思いますか?」

もしかすると――
• 自分の存在を認めてほしいという“試し行動”
• 過度な期待への“抵抗”
• 職場に対する違和感を言語化できず、転職という言葉に置き換えている

そんな背景がある可能性もあります。
「転職したいです」は、単なる意思表明ではなく、“何かを伝えたい”というサインなのかもしれません。


正解探しより、問いの力を信じてみる

転職の意思を伝えてきた新人に対して、どんな言葉をかければよいのか。
どんな態度で接するべきなのか。
管理職としてその場に立たされたとき、私たちはつい「正しい対応」を探そうとしてしまいます。

でも、すぐに“正解”を出そうとすることが、かえって状況を見誤らせてしまうこともあります。

対話型のマネジメントを実践してきたこの方も、今回ばかりは、

「自分のマネジメントにどこか足りないところがあったのではないか」
「接し方をもっと変えた方がよかったのではないか」
そんなふうに“答え”を求め始めていました。

ですが、マネジメントにはそもそも正解がありません。
あるのは、その時々の相手に合わせた“問い”を持てるかどうかです。

とはいえ、正解を出したくなる気持ちは、とてもよくわかります。
上司という立場にあると、部下の不安を取り除くことや、スムーズに仕事が回るように整えることが求められます。
だからこそ、「何か言わなければ」「すぐに動かなければ」と感じてしまうのは、ある意味自然な反応です。

けれど、「正しく対応すること」ばかりに意識が向いてしまうと、
いつの間にか、“相手の言葉をどう受け取るか?”という問いよりも、
“自分がどう振る舞えばいいか?”という問いにすり替わってしまうことがあります。

問いを持つとは、「正解を探し続ける」ことではありません。

一度立ち止まり、その言葉の裏にある背景やサインを見つめる余白を持つこと。

それこそが、対話型マネジメントを実践する上での“本当の問い”なのだと思います。

たとえば今回のように、「転職したい」という言葉が出てきたとき、
それをそのままの意味で受け取って、“転職したい部下”への接し方を選ぶのか?
それとも、その言葉を何かしらのサインとして捉えたうえで接するのか?

どちらの姿勢で関わるかによって、見えてくる景色は大きく変わってきますし、
関わり方の選択肢の幅も、圧倒的に変わってきます。

人は、心の中で思っていることをそのまま言葉にできないこともありますし、
意図的に、違う言葉を発することもありますよね。

だから、言葉に反応することではなく、問いを持ち続ける意識をもつこと。

その問いが、次の一手を見つける力になります。


「見守る」という粘り強さ

今回のケースでこの管理職の方が選んだのは、すぐに何かを変えようとするのではなく、“見守る”という選択でした。

ただ、それは決して放置ではありません。
「社会人としてのルールに明確に反したときだけ指導する」
「必要に応じて人事部門にも状況を共有する」
――そうした対応策を冷静に整えた上で、“あえて踏み込まない”という判断をされたのです。

そしてもう一つ、大切にされていたことがあります。
それは、新人の成長を諦めないこと
感情を介入させすぎず、でも見捨てることなく、距離を取りながらも可能性に目を向け続ける。
その姿勢には、粘り強さと覚悟がありました。

けれど、「見守る」という選択は、言うほど簡単ではありません。
人間のもつ本当の力を信じたいと思う反面、

「本当にこのままでいいのか」「何か動いた方がいいのではないか」――
そんな葛藤が、心の中で何度も浮かんでは消えます。

ときには、周囲からの声がプレッシャーになることもあります。
「最近あの子、大丈夫なの?」「もっと声をかけてあげた方がいいんじゃない?」
そんなふうに言われると、
自分の静かな“見守り”の姿勢が、消極的に見えているのではと不安になる瞬間もあるでしょう。

でも本当は、「見守る」というのは何もしないことではなく、“すぐに動かない”という決断を続けること。
その裏には、手を出すことが自分の安心のためになっていないかという、内省と問いかけがあるのだと思います。

すぐに動くこと、すぐに言葉をかけることが「マネジメントらしさ」だと思い込んでしまうと、
“何もしない”ことは無責任に感じられるかもしれません。
そして、とくに自分が迷っているときは、「動く」ほうが自分が楽なことも、本当は多いと思います。

でも実は、問いを持ち続けながら見守ることこそ、最もエネルギーがいるマネジメントのひとつなのだと思います。


部下の「転職したい」は、上司の成長の扉

「転職したい」と口にする部下に、どう向き合うか。
それは単に、“引き止める or 見送る”という二択の話ではありません。

まず大前提として、転職は悪いことではありません。
部下には部下の人生があり、その時点でのベストな選択として転職を選ぶことも、当然あり得ることです。

けれど、その選択が正しいかどうかを判断することよりも、
上司として本当に大切なのは――

たとえそれがマネジメント側の要因ではなかったとしても、その言葉が発せられた“状況”に、どれだけ真摯に向き合えるかどうか

正解を出そうと焦るよりも、問いを持ち続ける。
すぐに動くのではなく、粘り強く見守る。
その姿勢が、部下の未来を信じることにもなり、同時に自分自身を育てることにもつながっていきます。

だからこそ、「転職したい」のように、一見会社側にはマイナスに聞こえる、
現状を大きく変えようとする部下の言葉は、

結果がどうなろうとも、上司自身の成長に向けた扉をノックしてくれているのかもしれません。

たとえ最終的にその部下が転職という選択をしたとしても、関わった時間が無駄になるわけではありません。

マネジメントは、“関係性の結論”ではなく、“関わったプロセス”そのものに価値がある。

上司の問い続ける姿勢は、部下の心に直接届かなくても、
その後の誰かとの関係、あるいは自分自身の在り方に、きっとつながっていくはずです。

その扉の前で、あなたはどんな問いを持ちますか?

年上部下と年下管理職の関係構築3つのポイント

みなさんこんにちは
ビジネスコーチたかぎけんじ です
いつもお読みいただいてありがとうございます

毎日コーチングセッションを通じて
沢山のビジネスパーソンとお話をしています

先日ある管理職の方とお話をしている時のこと
年上の部下との関係性の構築にご苦労されている
と言うお話がありました

社会の高齢化が進み
定年が延長されたり
再雇用制度が導入されたりする中で
組織の活力を保つために若手の登用をすすめると
どうしても管理職よりもメンバーの方が
年齢や社歴が上と言う場面がうまれます

こうした時に
経験豊富な年上部下が
なかなか年下 管理職の指示通りに動いてくれない

年下管理職が
年上部下と上手くコミュニケーションを取れない
と言う悩みを抱えている

なんて話をちらほら聴いたりします

今日は、ビジネスコーチ的
年上部下と年下管理職の関係構築3つのポイント
についてお伝えします

年上部下との関係性に悩んでいる年下管理職の方や
部下とコミュニケーションに課題感を感じている管理職の方
それから
自分にはない専門性を持った部下との業務の進め方に課題を感じている管理職の方も
ぜひ今日のお話し最後まで読んでみてくださいね

今日のお話を動画で見たい方はこちらから

それでは、参りましょう!

冒頭お伝えした様な
年上部下との関係に悩んでいる
管理職さんの相談を受けることが
最近はとても多くなりました

こうした部下との関係性の構築が上手くいかない時の原因になりやすいのが
部下の方がある分野に関して
上司よりも豊富な経験値や
スキルセットを持っていること
ではないかと思います

今日は
こんな時に効果的な部下とのコミュニケーションのポイントを3つお伝えします

年上部下と年下管理職の関係構築3つのポイント
その3つとは
1.チームのありたい姿の共有
2.部下のスキルセットや経験値の高い分野で協力をあおぐ
3.部下からのフィードバックをもらう

この3つです

それでは具体的にお伝えしていきましょう

まずひとつめ
1.チームのありたい姿の共有
です

まずは自分が管理している組織が目指すところを
具体的に共有していきましょう。

具体的がポイントです
売上が何億とか利益率が何%
と言うのも大切ですが

ここでは
「今期自分のチームをどんな組織にして行きたいか」
を共有することを意識しましょう

あるクライアントさんは以前
「家族の様なチームにしたい」と
おっしゃっていました

「部活の様なチーム」とおっしゃっていた
クライアントさんもいらっしゃいました

例えば先ほどの「家族の様なチーム」だとしたら
それをさらに詳しく言葉にしていきます

ひとりひとりのチャレンジを皆んなが応援してくれる
とか
困った時はなんでも話せる、とか

それぞれのメンバーに
母親的役割、父親的役割、兄的、姉的
どんな立ち位置を期待できるかを
言語化して伝えて行くと良さそうです。

もし
「部活の様なチーム」だったら
メンバーひとりひとりの
ポジションを想定しても良いかもしれませんね

もし年上部下の方が
管理職経験のある方なら
「家族の様なチーム」を目指す事を伝えた上で
メンバーの役割については
助言を仰いでもいいかもしれません

こんなふうにして
あなたが目指すチームの姿を具体的にして
メンバーと共有しましょう

メンバーと共通言語ができるので
コミュニケーションがしやすくなるはずです

年上部下と年下管理職の関係構築3つのポイント
ひとつめは
1.チームのありたい姿の共有
でした

次に二つめ
2.部下のスキルセットや経験値の高い分野で協力をあおぐ

年下の上司についた年上部下は
もしかしたら無力感を感じたり
自己肯定感を損ったりしているかもしれません

管理職を解かれてメンバーになっていれば
その可能性は一層高いですよね

もちろん管理職ではなくなったのですから
手放して頂かなくてはいけない事はあります

ですが、年上部下が持っている
経験値やスキルセットの多くは自分のチームが目標を達成していくために
役立つもののはずです

それを、どう引き出してチームの成果につなげていくかは
管理職の腕の見せ所ですよね

こういったときに効果的なのが
年上部下に年下管理職が協力をあおぐ
ということです。

ひとつ目のポイントでお伝えした
「チームのありたい姿を共有する」ことができていれば
あとは、協力を仰ぐだけです

年上部下の方にこういってみてください
「わたしに力を貸してください」

そうすることで
年上部下の方も自分の経験値やスキルセットが
役に立てるところがあるということを認識できるので

無力感を取り除いたり
自己肯定感を回復させたりすることが
出来やすくなります

年上部下と年下管理職の関係構築3つのポイント二つめは
2.部下のスキルセットや経験値の高い分野で協力をあおぐ
でした

年上部下と年下管理職の関係構築3つのポイント
最後3つ目です
3.部下からのフィードバックをもらう

年上部下と
1、チームのありたい姿の共有
2、部下のスキルセットや経験値の高い分野で協力を仰ぐ
の2つを始めたら、次に定期的に年上部下からフィードバックをもらう時間を作りましょう

お互いに言葉で伝えていることと
お互いの行動がイメージ通りになっているかどうかの
確認と軌道修正をするフェーズですね

言葉だけのコミュニケーションでは
お互いが持っている言葉の定義や
言葉のイメージのずれなどから

双方が期待と行動が合致しない場面が出てくることが起こりますので
それの認識合わせをして
必要に応じてお互いの行動を軌道修正しましょう

年上部下と年下管理職の関係構築3つのポイント
三つ目は
3.部下からのフィードバックをもらう
でした

おそらく、この動画を見ていただいている多く管理職の方は
年上部下とコミュニケーションをより多く取った方が良い
と言うことは、なんとなく理解されていると思います

ですが、年長者の方とどんなふうにコミュニケーションを
とって良いかがなかなかイメージをつかみにくい方も多いと思います

今日、お伝えした3つのポイント
1.チームのありたい姿の共有
2.部下のスキルセットや経験値の高い分野で協力をあおぐ
3.部下からのフィードバックをもらう
と、やることが具体的になっているときっと年上部下の方とのコミュニケーションが
取りやすくなると思います。

経験豊富な年上部下が
なかなか年下 管理職の指示通りに動いてくれない

年下管理職が
年上部下と上手くコミュニケーションを取れない
と言う悩みを抱えている

という管理職の方はぜひ
今日のお話試してみてくださいね

今日のお話を動画にしました
https://youtu.be/waARiA_B14s

ぜひ動画でおさらいしてみてください!

それでは、今日はここまでにします
今日も最後までお読みいただいてありがとうございました。

ビジネスコーチ直伝!あなたの行動力を高める3つのステップ

みなさんこんにちは
ビジネスコーチたかぎけんじ です
いつもお読みいただいてありがとうございます!

ぼくは毎日たくさんのビジネスパーソンと
コーチングセッションを通じてお話を
させていただいています。

先日、あるクライアントさんと
お話をしている時のことです。

その方が「もっと、行動力を高めたい」と
おっしゃっていました

今日は
もっと行動力を高めたい時
なかなか、最初の一歩が踏み出せないことがある時
マンネリ化しちゃって、継続ができなくなっている時
に、試してみていただきたい
ビジネスコーチ直伝!あなたの行動力を高める3つのステップ
をお伝えしようと思います。

今日のお話を動画で見たい方はこちらから

それでは、今日も参りましょう!

今日は
ビジネスコーチ直伝!あなたの行動力を高める3つのステップ
についてお伝えしていくのですが

そもそも、行動力がある とか ない という解釈ってどうなんでしょう?

今日のお話のきっかけになった
冒頭おつたえした「もっと、行動力を高めたい」
とおっしゃっていたクライアントさん

ぼくから拝見していると
多くのビジネスパーソンと比べても
「これだ!」と思ったことはすぐにアクションを起こすタイプの方で
副業を始めた時もすぐにブログを書き始めて
あっという間にたくさんのフォロワーを
集めていらっしゃいました。

例えばここを見ていると
きっと周りの方達から見たらとっても行動力が
あるように見えるはずです

だけど、ご本人は今自分が出来ている行動には
満足していないのですね。

この状態をぼくなりに解釈してみると
多くの人にとって、それぞれに
「いとも簡単に出来ること」と
「最初の一歩がなかなか踏み出せないこと」
があるってことなんだと思います。

そして、ぼくたちは
「いとも簡単に出来ること」をやることは
行動力を発揮しているとは自分では感じない

その一方で
「最初の一歩がなかなか踏み出せないこと」に
直面している時は
『どうして、自分は行動力がないんだろう』って
感じてしまします。

自分で自分に対して行動力があるって感じる場面って結構少ないんじゃないか?
ということですね。

そして、周りの人から見た時のギャップもあったりしますよね
行動している姿って周りの人から見えるから
その姿を見て「行動力がある」って思えます

だけど、やろうと思っているけど「行動していない」状態って
周りの人からは何も変化がないので「やりたいけど、やってない」
みたいな状態って認識しにくい。
でも、本人は出来ていないと思っている

周りから見て行動力があるかどうかと
自分が行動できているかどうかの認識にはギャップがある
と言うことですね

そして、ご本人の中の行動ができている基準の違いもあるかもしれません
「今よりもっとやっている “ある状態” で初めて行動できている」
と感じる方は、今の状態では行動できているとは思えませんよね

いずれにしても「自分に行動力がないと感じていること」
に視点を置き過ぎて「自己評価を下げてしまう」と
余計に行動力が下がっちゃう気もするので
一旦、行動できていないことに視点を置くのをやめて
どうしたら行動を起こせるようになるかを考える方が合理的です。

では「最初の一歩がなかなか踏み出せない」問題は
どうやったら解決出来るでしょうか?

今日は、なかなか踏み出せない最初の一歩を
踏み出せるようになる3つのステップを用意してみました

その3つとは

1.自分が「いとも簡単に出来る」条件をリストアップする
2.自分が「いとも簡単に出来る」条件を整える
3.「どうしてそれをやりたいのか」をたくさん用意する

それでは、順番にお伝えしていきましょう

########## ワークの解説 ##########

まずはひとつ目のステップ
1.自分が「いとも簡単に出来る」条件をリストアップする

これまでにあなたが行動的、活動的であったことを振り返りながら
条件をリストアップしてみてください

まずは、過去に行動的、活動的であったことを書き出してみましょう
「自分であの時はよくやったなぁ」と想えることや
自分では何気なくやったことなのに、周りの人から「すごい」と言われたことなど
を出来るだけたくさん書きましょう

それが終わったら、次にその条件をいろいろ書いてみます
今書き出した「行動的」「活動的」だった出来事を眺めながら

(1)どんな場所なら
(2)どんな時なら
(3)誰のためなら
(4)誰と一緒なら
(5)どんな理由なら
(6)どんなやり方なら
そして
(7)どんなことなら

この7つの切り口で
あなたが「いとも簡単にできる」条件をリストにしてみましょう

あ、あまり厳密に書こうとしないでくださいね
7つ全部揃える必要はないと思います

大切なのは、あなたが最初の一歩を踏み出せる条件を把握することです
なので、思いつくところから ぱっ、ぱっ て紙に書いてみてください

ひとつ目のステップは
1.自分が「いとも簡単に出来る」条件をリストアップする
でした

 

続いてふたつ目のステップ
2.自分が「いとも簡単に出来る」条件を整える

今やったステップ1で書き出した
「いとも簡単にできる」条件を整える方法を考えましょう

例えば、YouTube の動画配信がなかなか進まないと感じているとしましょう

「ブログはカフェで書くとラクに書けた」という条件があれば
「YouTube の台本をカフェで書く」とう条件を整えましょう

「筋トレは夜だとやる気がしないけど、朝なら継続できた」という条件があれば
「YouTube の台本は朝書き始める」という条件を整えましょう

こんな風にして、さまざま書き出した条件のいくつかが
当てはめられるようにして「いとも簡単にできる」条件を整えてみましょう
これも、厳密に考えすぎると動けなくなるので、自分で作った条件で
自分を縛り過ぎないようにしましょう。

先ほど例えでお話ししたことで言えば

「YouTube の台本を書き始めるために 朝 出勤前にカフェに行く」
ぐらいの感じで良いと思います。

ふたつ目のステップは
2.自分が「いとも簡単に出来る」条件を整える
でした。

 

最後3つ目のステップです
3.「どうしてそれをやりたいのか」をたくさん用意する

これは、これまでに何回かお伝えしているやつですね
人間ってそれをやる理由がたくさんあればあるほど
行動しやすくなるので、あなたがそれをやりたい理由をたくさん書いてください。

「〇〇だから」というのをたくさん書いてみてください
熱い理由も、不純な理由も、人に話したら笑われちゃいそうな理由も
何でもかんでもたくさん書き出してください

それができたらカッコいいから
とか、それをやるとお金が儲かるから
見ないなものでも全然かまいません

とにかく、何でもかんでもたくさん書き出してください

3つ目のステップ
「どうしてそれをやりたいのか」をたくさん用意する
でした

はい!
ありがとうございました。

それでは、今日のお話まとめておきましょう

今日は「もっと、行動力を高めたい」と思った時に
やってみていただくと良い3つのステップをご紹介しました

今日の3つのステップは
1.自分が「いとも簡単に出来る」条件をリストアップする
2.自分が「いとも簡単に出来る」条件を整える
3.「どうしてそれをやりたいのか」をたくさん用意する
この3つです

もっと行動力を高めたい時
なかなか、最初の一歩が踏み出せないことがある時
マンネリ化しちゃって、継続ができなくなっている時

ぜひ、今日の3つのステップ試してみてくださいね

今日のお話を動画にしました
https://youtu.be/5r84wePq9OQ

ぜひ、動画でおさらいしてみてください

それでは、今日はここまでにします。

今日も最後までお話を聴いていただいてありがとうございました!

振り返りが完成度を上げる!? 振り返りが大切な理由3つ

みなさんこんにちは
ビジネスコーチたかぎけんじです
いつもお読みいただいてありがとうございます。

一昨日の土曜日は
ぼくが主催してる日本橋私塾の振り返り会でした

最近の振り返り会では
雑談ぽく1ヶ月間にあったことを
お互いにシェアし合う事が多いのですが
どんな形でも、自分が実践したことを振り返るのって
とっても大切だとぼくは考えています。

今日は、ぼくが振り返りが大切だと思っている理由3つを
お伝えしますので、みなさんが定期的にご自身の行動を
振り返るきっかけにしていただければと思います。

今日のお話を動画でご覧になりたい方はこちらから

それでは、今日もまいりましょう!

初めに今日のまとめです
ぼくが主催している日本橋私塾や
ぼくがさまざまなビジネスパーソンの支援をさせていただいている
コーチングセッションではご自身の行動を振り返るということを
大切にしています。

もちろん、ぼく自身もできるだけ毎日
自分の行動を振り返る様にしています。

こんなふうにして、ぼくが振り返りを大切にしている理由は
様々あるのですが、今日はその中から3つお伝えしようと思います

その3つとは
1、改善のヒントや指針を得る事ができる
2、次の行動につながるフィードバックを得る事ができる
3、充実感や自己肯定感を得る事ができる
この3つです。

それでは、具体的にお伝えしていきましょう!

振り返りから
1、改善のヒントや指針を得る事ができる

ぼく自身が自分の行動を振り返っていてもそうですし
みなさんの振り返りのお手伝いをしていてもそうなのですが

ほとんどの方が振り返りながら
「次やるときにはこうしようと思う」
とか
「こういう風にしておけば良かったと思う」

といったことをおっしゃいます。
これって、改善のヒントや方向性を得ているということですよね

ぼくたちって思った通りにならないと
自然と「こうやったらどうかな?」「ああやったらうまくいくかな?」
って考えちゃいますよね

これが、次にそれをやるときや
次に似た様なことをやるときの
あなたの行動や実践の質を高めることにつながります。

世界No1コーチと言われるアンソニー・ロビンズさんは
「完璧主義ほど基準の低いものはない」とおっしゃるそうです。

そもそもぼくたち人間は
やった事がないことを最初から完璧にこなすことなどできないです
だから、現時点でのベストを精一杯やって
そこで、うまく行かないところやもっと良くしたいところを見つけて
ひとつずつ改善していく

これが、ぼくたちがより完成度の高いものに近づいていく方法
なんじゃないかとぼくは思っています。

振り返りのメリットひとつ目は
改善のヒントや指針を得る事ができる
でした。

振り返りから
2、次の行動につながるフィードバックを得る事ができる

ぼくが日本橋私塾の塾生の方達やクライアントさんたちと
振り返りをしているときに出てくることばのもう一つが
「次はこれをやってみようと思う」
という言葉です。

日本橋私塾の塾生さんや
ぼくのコーチングを受けていただいているビジネスパーソンの方達は
なんらかの得たい結果や目標、ゴールを持って行動しています

ですが、多くの場合ゴールまでの道筋がすべて明確に描けている訳ではありません
そんな時に、その時点でゴールの方向に向かっていると思える行動をすると
なんらかのフィードバックを得る事ができます。

これをやってみたら、こんな結果だったので
「次はこれをやってみよう」とか
「あれをやったらうまくいきそうだ」
と言ったものですね。

このフィードバックを手に入れ
次の行動を取れば、ほんの少しかもしれませんが
必ずゴールに近づく事ができます。

ゴールまでの道のりって
真っ直ぐ一直線なことってほとんどないので
こんな風にしてジグザグと進んでいく事で
ぼくたちはゴールに近づいていくのだと思います。

振り返りのメリットふたつ目は
次の行動につながるフィードバックを得る事ができる
でした。

振り返りから
3、充実感や自己肯定感を得る事ができる

いろんな立場のいろんな業種のビジネスパーソンと
お話をしていると

ほとんどの方が「緊急な事」に吸い寄せられていきます
人間は「緊急な事」に取り組むのが大好きなのです。

その理由は、期限に間に合わせようとすることで
アドレナリンが出るからだとぼくは考えています
アドレナリンによって感じる高揚感や
期限に間に合った時の「ふーっ」てなる感じを気持ちよく感じ
これが、達成感につながるのですね

こんな風に「緊急な事」から得られる
高揚感とか達成感って実はその「緊急な事」が
重要であるか重要でないかは関係ないのです

「重要」であろうとも「重要ではなく」っても
ギリギリの期限に間に合わせようとすると
アドレナリンは出るからです。

だから、結構多くの方が
「緊急ではないけれど重要なこと」よりも
達成感を得やすい「緊急だけど重要ではないこと」を
優先してしまいがちになるのだと思うのですが

本当は、ぼくたちは
「緊急ではないけれど重要な事」をぼくたちは
やっていくべきですよね。

だけど、ぼくたちは「緊急ではない重要な事」からは
高揚感とか達成感を得るのはかなり難しいですよね

その代わりを担ってくれるのが振り返りです

振り返りをする事で
達成感や自己肯定感を高める事ができます

振り返ることで
自分がやったことを、言語化して
頭の中を整理する機会になります

こうして自分の行動を言語化すると
自分がきちんと、目標に向かって行動を続けていること
に、自分自身で気がつくことが出来ます

振り返り会や、コーチングセッションの中で振り返ると
多くの方が、心の中で「結構オレやってるじゃん」って
思うみたいです

これがあなたの自己肯定感を高めてくれます

そして返りによって
自分が目標に向かってちゃんと行動ができていることを
認識するととで充実感得る事ができます。

これら自己肯定感や達成感を「緊急なこと」から得ている
高揚感や達成感のかわりに使うのです

振り返りのメリット3つ目は
充実感や自己肯定感を得る事ができる
でした

はい、ありがとうございました

それでは、今日のお話まとめておきましょう。

ぼくは、自分が主催する日本橋私塾や
コーチングセッションを通じて支援している
様々な立場のビジネスパーソンを通じて
振り返りの大切さを感じてきました

今日はぼくが振り返りが大切だと感じる理由を3つ
お伝えしました。

その3つとは
1、改善のヒントや指針を得る事ができる
2、次の行動につながるフィードバックを得る事ができる
3、充実感や自己肯定感を得る事ができる
この3つです。

ぜひ、今日のお話を参考に
これから振り返りを始めるきっかけや
なかなか振り返りが続かないときの動機付けに
活用してみてください

きっと、あなたの行動の質や目標達成、課題解決の
スピードアップにつながります

今日のお話を動画にしました
https://youtu.be/XVxxMGjPZMc

ぜひ、動画でおさらいしてみてください!

それでは今日はここまでにします。

今日も最後までお読みいていただいてありがとうございました。

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