会社文化と自分らしさ、そのはざまで──バランスを取り戻す小さなヒント

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会社文化と“自分らしさ”の間で揺れるとき

先日、とあるクライアントさんとのコーチングセッションで、こんな気づきがありました。
それは──**「プロ意識を取り戻すこと」こそが、その方の課題の本質的な解決策につながる**ということです。

その課題とは、会社文化を受け入れきれずに“自分らしさ”との間で揺れる気持ちをどう扱うか、ということでした。

このテーマは、特定の誰かだけに限らず、多くの人に共通するものだと感じています。
大企業の中で働いていると、組織の文化や空気にどうしても影響を受けます。会社の伝統的な価値観や文化、外から見ると独特な暗黙のルール。そうしたものに触れ続けるうちに、「自分はどう働きたいのか」「どんな価値を提供したいのか」という基準が、少しずつ揺らいでしまうことがあるのです。

会社の文化に明確な違和感を感じている方もいれば、
「どこの会社もこんな感じで、ただ自分の価値観とずれているのだろう」と思い込んでしまう方もいるかもしれません。

実はその背景には、転職の経験がある人と、新卒から一社で働き続けている人とで、
“違和感の解像度”が違うという可能性があります。

もちろん、こうした会社の文化に適応していくことは、円滑に仕事を進める上で欠かせないでしょう。
しかし、適応に偏りすぎると、自分のスタイルや考え方を置き去りにしてしまう。
その結果、“プロとしての誇り”や“自分らしさ”が曖昧になり、仕事へのエネルギーも削がれていきます。

今回のセッションでの気づきを通じてあらためて思ったのは、これは決して個人の弱さの問題ではなく、
「個人」と「組織」とのバランスをどう取るかという普遍的なテーマだということです。

会社文化との付き合い方──“適応”と“距離感”

会社という組織には、それぞれ固有の文化があります。
それは理念や制度といった目に見えるものだけでなく、日々の会話の雰囲気や、当たり前とされている働き方のリズム、そして「ここではこうするものだ」という無言の圧力まで含まれます。

文化にうまく適応することは、円滑に仕事を進めるうえで欠かせません。新しい環境に入ったときほど、まずは周囲の空気に合わせることが重要です。そこから信頼関係が生まれ、任される仕事も広がっていくからです。

一方で、適応に偏りすぎてしまうと、次第に「自分は何を大事にしたいのか」が見えなくなっていきます。会社の文化に完全に飲み込まれると、思考や判断の基準が自分の外側にあることになり、やがて疲れや違和感につながってしまいます。

一概に正解があるわけではないと思いますが、ビジネスコーチとして様々な組織の方々を支援してきた経験から言うと、
大切なポイントのひとつは、“どこまで適応するか、どこからは自分を守るか”を意識的に決めることだと感じています。

つまり、会社文化との関係は「ゼロいち」ではなく、“適応”と“距離感”のバランスを取り続けることが、プロとしての健全さを保つカギなのです。

プロとしての姿勢を取り戻すためにできること

プロ意識を揺らさないためには、まず「自分はどうありたいか」をあらためて確認することが欠かせません。
会社の文化や環境は変えられなくても、自分の立ち位置や姿勢は自分で選び直すことができます。

その際に、「違和感の感受性」には人によって差があることを心に留めておくことも大切です。

たとえば、転職経験がある人は、別の文化を知っているからこそ今の環境に違和感を覚えやすい。
一方で、新卒から一社に勤めている人は「どこの会社もこんなものだろう」と思い込みやすく、
本当はうまく言葉にできないだけで会社とのズレを感じていても、比較対象がないために「自分だけがズレている」と思い込み、苦しんでしまうケースがあります。

この点も踏まえると、これまで様々な立場のビジネスパーソンをコーチングしてきた経験から、
次のような取り組みが効果的であることが多いと感じます。

• 自分の強みを棚卸しする

「努力せずに自然と評価されていること」を書き出してみる。
それは、プロとしての価値を支えている“素の力”です。

• 外の世界に触れる機会を増やす

社外の勉強会や副業のチャレンジ、異業種の人との会話。
会社の内と外、両方の視点を持つことで、バランスが整います。

• 評価の軸を自分に取り戻す

周囲の期待や組織の基準だけでなく、「私はどういう仕事を誇りに思うか」という視点で日々を見直してみる。

こうした「自分の基準をどこに置くか」を少しずつ確かめていくことが、プロ意識を整えていく大切なプロセスになります。

プロ意識を支える“小さなルール”

プロ意識を取り戻すといっても、大きな変化を起こす必要はなく
むしろ日常の中で、ささやかな「小さなルール」を持つことが、自分を支える大きな力になります。

• 仕事の区切りを意識する

たとえば、始業と終業の時間を自分で決める。メールを送る時間を区切る。
こうした小さな線引きが「ここからは仕事」「ここからは自分」という切り替えを助けます。

• 一日の成果を短く言葉にする

「今日はこれをやり切った」と3行程度でまとめる。
仕事に流される感覚を減らし、自分の達成感を確かめられます。

• 感情を外に出す練習をする

モヤっとしたら心の中で飲み込まず、言葉やメモで表現してみる。
それだけで冷静さを取り戻すきっかけになります。

こうした小さなルールは、実際にやってみると思いのほか気持ちよく感じるものです。
おそらく自己承認ができるからでしょう。
そして、それが積み重なると、会社の文化に流されすぎず、かといって突き放すこともなく、バランスを保ちながら働くことができるようになります。

プロとしての姿勢は、一度決めたら揺るがないものではありません。
日常に置いた“小さなルール”が、揺らぎを整える支えとなり、自然と自分らしい働き方へと導いてくれるのです。

まとめ:流されず、自分を守る働き方

会社文化との違和感に苦しむとき、どう自分を守り、働き方のバランスを整えるか──今回の記事でお伝えしてきたのは、この問いへのヒントです。
どのように自分を守り、働き方のバランスを整えていけるのかについて考えてきました。

• 企業には伝統的な価値観や文化、独特な暗黙のルールがあり、それに触れ続けるうちに自分の基準が揺らぐことがある。

• 文化に適応することは必要だけれど、「ゼロいち」ではなくバランスを取ることが大切。

• そして、そのバランスを取る方法のひとつが、プロとしての姿勢を取り戻すことです。

• 具体的には、「自分はどうありたいか」を確認し、誇れる基準を自分で選ぶこと。

• 日常に“小さなルール”を置くことで、自然とバランスを取り戻せる。

プロ意識とは、特別な肩書きや完璧な成果のことではなく、
むしろ、日々の中で「自分の基準をどこに置くか」を選び直し続ける姿勢そのものではないでしょうか?

会社の文化にただ流されるのでもなく、突き放すのでもなく。
自分らしいプロ意識を持ちながら働くことが、結果的に心地よいパフォーマンスや周囲からの信頼につながっていくはずです。

では、あなたにとっての「基準」は、今どこにあり、これからどこに置いていきたいでしょうか。

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目標への行動が進まない時に確認する7つの質問

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みなさんこんにちは
ビジネスコーチたかぎけんじ です
いつもお読みいただいてありがとうございます。

ぼくは、ビジネスコーチとして毎日
さまざまな業種や立場のビジネスパーソンの
問題解決や目標達成の支援をさせていただいています。

その支援の仕方はさまざまで

年間目標を設定し
半年の中間ゴールを設定し
月ごとの課題を決めて
1週間単位でタスクに落とし込んで
そのタスクからのフィードバックを
次の週のタスクにつなげていく
という形で週1回お話をさせていただいたり

2週間に1回
振り返って感じたことを言語化し
考えや気持ちの整理をして
次の2週間を頑張る

とか

1ヶ月単位で課題を決めて
その進捗を管理し
継続的な行動が続けられるように支援したり

もちろん
週1回の方でも
2週間に1回の方でも
1ヶ月に1回の方でも

今お話ししたのとは違う形で
振り返りをしたり
考えの整理をしたり
気持ちを整えたり
と、さまざまな形でセッションをさせていただいています

どんな形のセッションでも
お話をさせていただいたクライアントさんが
笑顔になったり、元気になったり、やる気いっぱいになったり
していただくと嬉しいものです。

そんななかで
最近ご要望が増えてきていて
ぼくもやっていて楽しいのは
一番初めに例として挙げた

年間目標を設定し
半年の中間ゴールを設定し
月ごとの課題を決めて
1週間単位でタスクに落とし込んで
そのタスクからのフィードバックを
次の週のタスクにつなげていく

という進め方をする週1回のセッションです

続けていくと、クライアントさんの成長が
本当に手にとるようにわかるのです

そして、その成長って
すごく力んで、目を血走らせて、必死になって取り組む
という感じではなくって

楽しみながら、自分でやろうと決めたことをこなして
充実感を感じながら、目標に近づくことで
自分が成長していく

こんな感じです。

もちろん、必要な時には
必死に力を振り絞ってやるのですが
ずーっとその状態でいるのではなくて
肩に力の入りすぎていない感じで
目標に進んでいく、クライアントさんの感じが
とっても見ていて心地いいのです。

こんな風に目標に向かって進んでいく時に
ポイントになるのは「年間の目標設定」であることは間違えないのですが

その時に、目標を設定しているご本人が
ご自身の「理想の状態」「理想的な自分のあり方」をイメージできているかどうかって重要です

時々、自分が「達成したい目標」と「理想的な自分のあり方」が
噛み合っていなくて、どちらも叶えようとすると
前に進む力の方向が違うので、互いの力を打ち消しあってしまって
良い結果が出ない
とかってなってしまうのですね。

だから、目標を設定する時には
あなたの「理想のライフスタイル」を明確にしておくことも
大切だと思います。

今日のお話を動画でみたいかたはこちらから

それでは、今日も参りましょう。

 

ぼくは、毎日多くのビジネスパーソンの目標の達成の支援を
コーチングセッションを通じでさせていただいています。

そんな中で、目標に向けての行動が
思うように進まないことがあります

その原因の一つが
「目標を達成すること」が
その方の「理想的な自分のあり方」と気がつかないうちに
競合してしまっていることだったりします。

そこで今日は、あなたの「理想的な自分の在り方」を
明確にするワークをご紹介します。

表現しやすくするための軸「切り口として」今日は3つの軸

1、時間
2、考え事
3、お金
を使っていきます

そして、ビジュアルに把握したり、表現したりできるように
円グラフを使ってみるというワークです

あなたの、日々のライフスタイルを
理想の状態に向けて最適化をしていきたい
と思った方は、ぜひ今日の動画を最後までみてみてください

それでは、具体的にお伝えしていきましょう

今日のワークでは3つの軸を使ってあなたの理想の人生のあり方を表現してみましょう
その3つの軸とは

1、時間
2、考え事
3、お金

です、それではワークをやっていきましょう
用意するものは大きめの紙A3のコピー用紙かプロジェクトペーパーがおすすめです
始める前に紙を横位置に置いて、縦に2本線を引いて3等分してください

そのあと横に一本線を引いて
上下に2等分します

まずは上の段の左のマスから使っていきます
現状把握です

質問1
現在の毎日の中で、あなたは何に【時間】使っていますか?
ざっくりでいいので
これに何%、あれに何%
のような感じで円グラフを描いてみましょう

質問1は今のあなたの毎日は何にどれぐらい【時間】をつかっているか?
です

 

つづいて質問2
上の段の真ん中のマスに
現在の毎日の中で、あなたは何に【考え事】使っていますか?
ざっくりでいいので
これに何%、あれに何%
のような感じで頭の中のシェア率を円グラフにしてみてください

質問2は今のあなたの毎日は何にどれぐらい【考え事】をつかっているか?
です

 

次に質問3です
上の段の一番右のマスに
現在の毎日の中で、あなたは何に【お金】使っていますか?
ざっくりでいいので
これに何%、あれに何%
のような感じで円グラフを描いてみましょう
正確さは求めなくていいので
なににどれぐらいお金を使っているかをグラフで表現しましょう

質問3は今のあなたの毎日は何にどれぐらい【お金】をつかっているか?
です

質問4
3つの円グラフを見て
どの部分には、納得ができて、
どの部分が不満足ですか?
円グラフに直接書き込んでも良いですし
箇条書きにしてみても良いでしょう。

次に理想の状態をグラフにしていきます

質問5
下の段の左のマスに
あなたが理想とする【時間】の配分を
質問1と同じ要領で円グラフにしてみてください

質問6
下の段の真ん中のマスに
あなたが理想とする【考え事】の配分を
質問2と同じ要領で円グラフにしてみてください

質問7
最後のマスに
あなたが理想とする【お金】の配分を
円グラフにしてみてください

5、6、7 の円グラフ(理想の円グラフ)で
あなたが理想とする人生のあり方が
【時間】【考え事】【お金】を介して表現できたと思います。

完成した下の段の3つの円グラフを眺めていると
あなたがご自身の人生で何を大切にしていきたいか
が見えてくると思います。

さて、ここであなたが設定している目標と
円グラフで描いたあなたの「理想の自分のあり方」を
見比べて確認してみてください

例えば
時間を惜しまずバリバリと働く目標を立てているのに
あなたの理想のあり方が「家族を大切に」
しようとしていたら、競合してしまいますよね

そういう時は、どちらを優先するのかを
あなたの中で明らかにしておいてください

今年の目標は、バリバリ仕事をすること
それを通じて経済的な成果や、自分自身の成長を手に入れて
その自分で家族を大切にする

ときちんと決まっていれば競合は解決しますね

こんな風にして「目標」と「理想の自分のあり方」に
競合がある方は解決をしてみてください。

はい、ありがとうございました!

 

それでは、今日のお話まとめておきましょう。

今日は、目標に向けての行動が
思うように進まない方向けに

その原因の一つである
「目標を達成すること」が
その方の「理想的な自分のあり方」と気がつかないうちに
競合してしまっていることを解決するために

「理想的な自分のあり方」を明確にするワークをご紹介しました。

もし、目標に向けての行動が進まないな
って感じる時には

まず、今日のワークをやって
あなたの「目標」と「理想とする自分のあり方」が
競合していないかを確認してみてください。

今日のお話を動画にしました
https://youtu.be/SAHjmhM7fpE
ぜひ、動画でおさらいをしてみてください!

それでは、今日はここまでにします
今日も最後までお読みいただいてありがとうございました。

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