自信でも信頼でもない。「これでいい」と感じられる感覚について

はじめに

先日、とあるクライアントさんとの対話の中で、
こんな言葉がふとこぼれました。

「ちゃんとやってきたと思うんです。
でも、自信があるかと言われると……正直、わからなくて」

手を抜いてきたわけじゃない。
逃げてきたつもりもない。
任された仕事には向き合ってきたし、
周囲からの評価も、決して悪くはない。

むしろ、
「頼りにされている側」だった時間のほうが長い。

それなのに、
立ち止まったときにだけ、
小さな違和感が残る。

「私は、本当にちゃんとやれているんだろうか」
「これって、実績と言えるんだろうか」

長年コーチングをさせていただく中で、
この感覚は、決して珍しいものではないと感じています。

特に多いのが、
数値や成果指標に置き換えにくい強みを持ち、
場の空気を整えたり、
人の話を丁寧に受け取ったり、
関係性を壊さずに物事を前に進めてきた人たち。

いわゆる「人柄がいい人」ほど、
この感覚を抱えやすい。

数字で語れる成果が少ない。
肩書きにすると、少し説明が長くなる。
誰かの代わりに調整したこと、
場が荒れないように先回りして動いたこと、
問題が大きくならないように水面下で処理したこと。

そういう仕事ほど、
あとから振り返ると
“何も残っていない”ように見えてしまいます。

でも、不思議なことに──
そういう役割を担ってきた人ほど、
なぜか次も声がかかる。

「あなたにお願いしたい」
「いてくれると助かる」

評価はされている。
信頼も、たぶんされている。
それでも、なかなか確信を持てない。

この記事で扱いたいのは、
「自信を持つ方法」でも
「信頼を集める方法」でもありません。

自分らしさや強みが発揮されているときの、
あの内側にエネルギーが通る感覚を、
自分自身が認識できるようになること。

そこから生まれる
「これでいいんだ」という静かな力強さについて、
いくつかの対話をもとに、
少しずつ言葉にしてみたいと思います。

第1章|なぜ「ちゃんとやれている感覚」だけが、手元に残らないのか

――「足りない」のではなく、「認識できていない」だけかもしれない

ちゃんとやってきた人ほど、
「自分はまだまだだ」と感じやすい。

これは不思議な現象ですが、
長くコーチングに関わっていると、
かなり一貫して見えてくる傾向でもあります。

声が大きいわけでもない。
前に出るタイプでもない。
でも、いると場が落ち着く。
話が前に進む。
大きな問題にならずに、物事が収まっていく。

そういう人が、
あとになってこう言うのです。

「自分が何をやっているのか、
うまく言葉にできなくて」

外から見ると、
ちゃんと機能している。
周囲も、うすうすそれを感じている。

それでも本人の中では、
「手応え」として残らない。

その理由は、
やっていることの多くが、
自分自身では把握しにくい形で起きていること
にあると、ぼくは思っています。

やっていることの多くが、
“起きなかったこと”だからです。

衝突が起きなかった。
関係が壊れなかった。
混乱が大きくならなかった。
誰かが孤立しなかった。

それらは成果として数えにくく、
評価シートにも残りづらい。

けれど、
それがなければ成立しなかった場や仕事が、
確かに存在しています。

多くの人は、
結果や評価を通してしか
自分の状態を確認する方法を持っていません。

数字が出たか。
昇格したか。
表彰されたか。
役職がついたか。

それらは確かにわかりやすい指標です。
でも、すべての仕事が
そこに回収されるわけではありません。

関係性を整える。
言葉にならない違和感を先に拾う。
誰かが言いづらいことを代わりに受け止める。
全体の流れを止めずに、軌道修正する。

これらは、
発揮されているときほど、目立たない。

そしてもうひとつ。

こうした役割を担ってきた人ほど、
「自分がやった」という感覚を
持ちにくいことがあります。

それは、
やっていることが
自分にとってはあまりにも自然で、
ともすると簡単にできてしまうことだからです。

空気を読む。
場の流れを感じ取る。
誰かの言葉の奥にある意図を汲み取る。
衝突が起きる前に、そっと軌道を戻す。

それらは本人にとっては、
「特別なことをした」という感覚が
残りにくい。

でも実際には、
他の人にとっては、なかなかできないこと
である場合が少なくありません。

ただ、その違いを、
本人自身が知らない。

だから、

うまくいったのは、たまたま。
周りが良かった。
運が良かっただけ。

そんなふうに、
自分の関与を無意識に小さく見積もってしまう。

力が出ていないわけではない。
むしろ、出ている。

ただ、そのエネルギーが
外に流れっぱなしで、
自分の内側に戻ってきていない。

だから、
「これでいい」という感覚に結びつかない。

この章でお伝えしたいのは、
自信を持ちましょう、という話ではありません。

「あなたはもう十分です」と
誰かに言ってもらう話でもありません。

まずは、
自分らしさや強みが発揮されている状態を、
自分で認識できるようになること。

そこが整い始めると、
外の評価が増えなくても、
内側の力は、静かに戻ってきます。

次の章では、
その感覚を失いやすくなる
“消耗”の話をします。

なぜ、力を出してきた人ほど、
一度、立ち止まる必要が出てくるのか。
そこを丁寧に見ていきましょう。

第2章|なぜ、力を出してきた人ほど「一度、立ち止まる」必要が出てくるのか

これまでの話をここまで読んで、
「自分のことかもしれない」と感じた人もいるかもしれません。

自分らしさや強みは、たしかに発揮されている。
周囲からの信頼も、一定ある。
それでも、どこかで息切れする。

ある時期を境に、
体が重くなったり、
判断が鈍ったり、
今まで自然にできていたことが、
急にしんどくなる。

それは、
力が足りなくなったからではありません。

むしろ逆で、
力を出し続けてきたからこそ
起きる現象だと、ぼくは感じています。

第2章で触れたように、
こうした人たちは、
自分の強みを「強みとして」使っている感覚がありません。

空気を整える。
関係性の流れを感じ取る。
誰かの言葉を受け取り、場に返す。

それらはあまりにも自然で、
本人の中では
「何かをしている」という認識が起きにくい。

でも実際には、
本人が気づかないまま、
エネルギーは使われています。

成果として回収されるわけでもなく、
言葉として戻ってくることもない。

だから、
使っているのに、
使った感覚が残らない。

ここで起きているのは、
エネルギーの使いすぎではなく、
使っていることに気づけていないという状態です。

自分では気づかないまま、
じわじわと消耗が進む。

そしてあるタイミングで、
体や心が先にブレーキをかける。

「ちょっと、止まってほしい」
そんなサインとして、
体調不良や迷い、
理由のはっきりしない違和感が現れることがあります。

ここで大事なのは、
この立ち止まりを
「失速」や「後退」と捉えないことです。

これは、
調整です。

これまで外に向けて出し続けてきたエネルギーを、
一度、自分の内側に目を向けるための時間。

出すことと、エネルギーを整えること
その切り替えのタイミングが来ているのだと思います。

それなのに、
「まだ頑張れるはず」
「止まったら価値がなくなる気がする」

そうやって、
無理に動き続けようとすると、
回復ではなく、消耗が深まってしまう。

立ち止まることは、
何かを諦めることではありません。

自分の力を、
これからも使い続けるために、
向きを変えることです。

ここで初めて、
第2章で触れた問いが、
自分事として立ち上がってきます。

――
自分らしさや強みは、
いま、どんな形で発揮されているのか。
――
それを、自分は認識できているだろうか。

一度立ち止まり、
自分の状態を感じ直すことができると、
エネルギーは少しずつ、
内側に整い始めるはずです。

次の章では、
この「整い始めたエネルギー」を、
どうやって言葉にし、
日常の中で確かめていくのか。

「これでいいんだ」という感覚を、
自分の足元に取り戻すための
具体的な視点について、
整理していきます。

第3章|どうやって「発揮できている状態」を認識していくのか

ここまで読んで、
「じゃあ、どうすればいいのか」と思った方もいるかもしれません。

何か新しいスキルを身につける必要があるのか。
もっと自己分析を深めたほうがいいのか。
強みを言語化するフレームワークを学ぶべきなのか。

でも、ここでお伝えしたいのは、
何かを“足す”話ではありません。

大切なのは、
すでに起きていることに、
自分で気づけるようになることです。

「うまくいったか」ではなく、「どんな状態だったか」を見る

多くの人は、
出来事をこう振り返ります。

・成果が出たか
・評価されたか
・期待に応えられたか

もちろん、それも大切です。
でもこの記事で扱っているのは、
もう一段、手前のところ。

そのとき、自分はどんな状態だったか。

たとえば、こんな感覚です。

・心地よさがあったか
・自動的に動けている感じか
・広がっていたか
・静かだったか
・エネルギッシュだったか
・淡々としていたか

ここには、
正解も不正解もありません。

「こう感じるべき」という答えもない。
ただ、思い出そうとするだけでいい。

「できたこと」より、「自然だったところ」を拾う

強みが発揮されているとき、
多くの場合、
本人の感覚はとても地味です。

うまくやった感じがしない。
達成感もそれほどない。
むしろ、

「あっという間だった」
「特別なことをした気がしない」

そんな感覚で終わることのほうが多い。

もし、
「考える前に動いていた」
「頑張ろうとしなくても進んでいた」
そんな場面が思い当たるなら、

それは
自分らしさが自然に機能していたサイン
かもしれません。

ここで大事なのは、
無理に言葉をまとめようとしないことです。

「私は〇〇が得意だ」と
結論づけなくていい。

それよりも、

・どこで判断を挟んでいなかったか
・どこが一番スムーズだったか
・どこが一番“無音”だったか

そんなふうに、
体感の輪郭をなぞるくらいで十分です。

強みは、
自分が誇れるポイントとして
最初から自覚できるものではありません。

むしろ、あなたが
「こんなの誰でもできる」と思っているところ
に隠れていることのほうが多い。

「これでいいんだ」は、あとから静かにやってくる

「これでいいんだ」という感覚は、
意気込んでつくるものではありません。

何かを達成した瞬間に
ドン、と訪れるものでもない。

むしろ、
こうした小さな確認を重ねたあとに、
ふと気づくものです。

・前より疲れていない
・同じことをしているのに、余白がある
・無理に証明しようとしなくなった

そんな変化として、
静かに現れます。

それは、
自信とも少し違う。
信頼とも、少し違う。

自分のエネルギーが、
自分の中で循環し始めた感覚
と言ったほうが、近いかもしれません。

そして、こうした確認を重ねていくと、
「自分らしさ」や、
本来の自分との一致感を
ふと感じられるようになることもあります。

何かを足したというより、
ずれていたものが、
静かに整ってきたような感覚です。

この記事を通してお伝えしたかったのは、
「もっと頑張ろう」という話ではありません。

すでに出ている力を、
自分でも感じ取れるようになること。

そのための視点を、
いくつか置いてみただけです。

もし今、
立ち止まる感覚や、
違和感を感じているとしたら。

それは、
何かが足りないサインではなく、
整えるタイミングが来ているサイン
なのだと思います。

そしてその整え方は、
外に答えを探すより、
自分の感覚に戻るところから始まります。

静かですが、
とても確かな一歩です。

おわりに

ここまで読んで、
何かを変えようとしなくても、
すでに動いているものがあると感じたなら、
それで十分だと思います。

気づくことは、
整え始めることでもあるから。

今はただ、
自分の感覚に、少しだけ耳を澄ませてみてください。

調子が上がらないときの“整える技術”。感情・現象・環境の扱い方

最近、とあるエンジニアの方とのコーチングセッションで、
「ここ数日、少しパフォーマンスが下がってきていて…」という話題が出ました。

これまでも、ときどき似たテーマを扱ってきましたが、
そのたびに「どう整えていけばいいか」をまじめに考え、
丁寧に向き合おうとする姿勢が印象的な方です。

話を伺いながら、
「こうした状態の揺れは、誰にでも起きることだ」と改めて感じました。
どれだけ誠実に仕事に向き合っている人でも、
ふっと流れが重くなるような時期があります。

そして、その“動きにくくなる時間”は、
自分の状態を知るためのサインにもなります。

この記事では、
そのセッションで整理した“整えるための3つの視点”をもとに、
エネルギーの流れが滞ったときの向き合い方をまとめました。

もし今、調子がどこかしっくり来ないと感じているなら、
そっと読み進めてもらえたら嬉しいです。

【はじめに】

どれだけ真剣に仕事に向き合っている人でも、
モチベーションが落ちる時期はあります。

頭では「やらなきゃ」とわかっていても、体が重い。
タスクを前にしても気持ちが乗らない。
そんな日々が続くと、「自分はダメなんじゃないか」と
心の中でつぶやいてしまうこともあります。

でも、それは“あなたの中のエネルギーの流れが止まった”のではなく、
静かに整えるタイミングなのかもしれません。

現場で真面目に取り組んでいる人ほど、
「ちゃんとやらなきゃ」「もっと頑張らなきゃ」と思う気持ちが強く、
停滞した自分を責めてしまいがちです。

けれど、**ネガティブな状態は避けるものではなく、“扱うもの”**です。
それは、心のメンテナンスのようなもの。
とくに感情の動き方や働き方を知り、整えることで、再び前に進む力が戻ってきます。

この記事では、
そんな「停滞期」を、“整える時間”として捉え直すためのきっかけに利用する
3つの視点を紹介します。

焦って動くよりも、立て直す。
自分を責めるよりも、自分の状態を整える。
静かな時間の中で、自分のエネルギーを取り戻すヒントになれば幸いです。

第1章|ネガティブな思考を“止めよう”としない

感情の波が落ちている時ほど、
「こんなふうに考えちゃいけない」と、自分の中のネガティブを押さえつけようとします。
でも、その行為自体が、心の負担をさらに大きくしてしまうことがあります。

ネガティブな思考は、あなたにきっかけをくれるサインのようなもの。

たとえば、
• 不安は、「情報や準備が足りていないかもしれない」というサイン。
• 焦りや苛立ちは、「何かがずれている」「アプローチを変えるタイミングかもしれない」というサイン。
• 無力感は、いったん立ち止まり、物事の捉え方の解像度を上げるタイミングというサイン。

つまり、どの感情も“何かを伝えようとしている”のです。
それを無理に消そうとするのは、車の警告ランプから目をそむけて走り続けるようなもの。
大事なのは、現状を把握すること。

たとえば、
「ちょっと不安が大きいな」
「今、自分は焦ってるな」
そう気づくだけで、感情の流れに巻き込まれにくくなります。
感情に名前をつけることで、自分が思考を“見ている側”に戻れるからです。

それは、仕事のトラブルシューティングにも似ています。
現象だけを見て対処しても、本質にはたどり着けません。
現象を観察し、ログを取り、パターンを読み取る。
そのプロセスの中で、ようやく“何が本当に起きているのか”が見えてくる。
感情の扱い方も同じで、観察→理解→調整の順序を踏むと、流れは自然に整っていきます。

ネガティブを否定する必要はありません。
「今は、そう感じている自分がいるんだな」と一歩引いて見つめる。
それが、心のエネルギーを再び動かす最初のステップになります。

第2章|感情・現象・環境の3層で見る

ネガティブな状態を整理するとき、
多くの人は“感情”だけに注目してしまいます。
「不安だ」「焦っている、苛立っている」「無力感を覚える」──
けれど、その感情だけを見つめ続けると、かえって視野が狭くなり、
状況の全体像を見失ってしまうことがあります。

感情は大切なサインですが、それは現象と環境の上に生まれているものです。
つまり、「環境」→「現象」→「感情」という順に影響が生まれます。
一方で、人は感情をきっかけに現象や環境を受け取ります。
ここでは、人が感じる流れにそって、感情から外側へと視野を広げる順で整理していきます。

① 感情|内側で何が起きているかを知る

最初に見るのは「自分の内側」。
不安、焦り・苛立ち、そして無力感といった感情をサインとして受け取ります。
ここで大切なのは、感情を良い・悪いで判断せず、
その感情がどんなサインかを見極めることです。

② 現象|実際に何が起きているのかを見る

次に焦点を当てるのは“外側の出来事”。
タスクの滞り、人間関係の変化、体調の乱れ──
感情の背後には、必ずトリガーとなった具体的な現象があります。
感情と現象を切り分けて見ることで、
「今の自分は何に反応しているのか」がクリアになります。

③ 環境|その現象が起きている“場”を捉える

最後に見るのは、現象が起きている環境。
仕事の量やチームの雰囲気、季節の変化、生活リズムなど、
背景にある環境が整っていないと、どんなに努力しても感情は揺らぎます。
ここを見落とすと、“頑張る”ことが空回りしてしまう。

この3層を整理すると、
たとえば「最近不安を感じる」「焦って空回りしてしまう」「何をしても力が入らない」といった感情の裏にも、
• 感情: 不安・焦り・無力感
• 現象: 仕事が滞っている、タスクが増え続けている、役割の影響範囲が大きい
• 環境: 業務量が多い、営業がとってくる仕事のコントロールができていない、上長とのコミュニケーションが不足しがち
といった構造が見えてきます。

すると、「感情をどうにかしよう」と無理に動く前に、
“現象や環境を整えるだけで自然に感情が整う”ことがあると気づくのです。

感情を起点にして、現象と環境を客観的に観察する。
この3層で見る習慣が、エネルギーの流れを静かに整えていきます。

第3章|“整える”とは、流れを取り戻すこと

感情の正体を理解し、現象や環境を整理していくと、
次に大切になるのが「整える」というプロセスです。

整えるとは、
焦って無理に“変える”ことではなく、
本来の流れを取り戻すこと。

滞っていた思考やエネルギーが少しずつ動き出し、
“自然に動ける状態”を再びつくっていくことです。

① 小さな完了を「積み上げる」

エネルギーの流れを戻す最初の一歩は、
「できたこと」を自分に伝えていくこと。

たとえば、
・メールを一件返信できた
・机の上を片づけられた
・資料の1ページだけ修正できた

──これら一つひとつは小さな“完了”です。
「この完了できている自分を自分に伝えていきます。
その積み重ねが、次の一歩を動かす力になるからです。」

② 外の流れを“取り戻す”

整えるというのは、
自分の内側だけで完結することではありません。

停滞しているときほど、
外とのつながりを再び流すことが大切です。

たとえば、
• 業務量が多いときほど、優先順位を共有し、チーム全体で負荷を見える化する。
• 営業がとってくる仕事の影響範囲が読めないときは、早めにスコープや納期を相談する。
• 上長とのコミュニケーションが不足していると感じたら、短くても定例の確認時間をつくる。

こうした“小さな調整”が、
「自分だけで抱えていたもの」を外に流し、
思考と感情の循環を取り戻してくれます。

③ 「土台を整える」ことも流れを戻す

そしてもうひとつの“整える”は、自分の土台をメンテナンスすること。

たとえば、睡眠、食事、光、音、空気──
これらは意識していなくても、
私たちの集中力や感情の安定に深く関わっています。

業務量の調整やタスクの見直しと同じくらい、
“土台を整える”ことが、
感情の流れを安定させる最も確実な支えになります。

焦って動こうとする前に、
まずは小さく完了し、外とつながり、土台を整える。

この3つを繰り返すことで、
止まっていた流れは、自然と戻り始めます。

整えるとは、動き出せる自分をつくること。

そのプロセス自体が、
あなたの中のエネルギーを静かに整えていきます。

エピローグ|静かに整う時間の中で

エネルギーの流れが滞るとき、
私たちはつい「早く戻さなきゃ」と思ってしまいます。
けれど、本当は“整う時間”そのものが、
次の流れを生み出す準備なのかもしれません。

不安、焦り、無力感などからのサインを受け取りながら、
小さな完了を積み重ね、
周囲との関係と、自分の土台を少しずつ整えていく。
その過程の中で、
心や身体は静かにバランスを取り戻していきます。

整うとは、
「何もしない時間」を持つことではなく、
「今の自分を観察する余白」を持つこと。

頑張って動こうとしなくても、
丁寧に整えることで、自然な流れが生まれてきます。
その瞬間のために、
まずは呼吸を深くするところから始めましょう。

振り返りを、“自分を育てる時間”に変える

継続的にコーチングを受けていただいている
20代の若手エンジニアとのセッションが、今日の記事のきっかけになりました。

彼と話していると、
常にエンジニアとしての成長を大切に考えながら日々を過ごしていることが伝わってきます。
技術を磨くだけでなく、自分の在り方そのものを見つめようとする姿勢が印象的です。

最近のセッションでは、
AIとの対話を取り入れた日記の実践について振り返りました。
その取り組みを続ける中で、
“自分を理解する力”が少しずつ育っているのを感じます。

この記事では、そのやり取りをきっかけに見えてきた
「AIを通して振り返りの質を深める」というテーマをまとめています。

1.「優秀になりたい」の裏にある“遠さ”

「もっと優秀になりたい」と思うのは、ごく自然なことです。
それだけ自分の成長に真剣で、理想を高く持っている証拠でもあります。
ただ、その思いが強ければ強いほど、「まだ足りていない」という感覚がつきまといやすくなります。

同年代の仲間が少なく、成長や葛藤を分かち合える相手がいない。
そんな環境では、自分がどれだけ前に進んでいるのかを感じにくいものです。
一方で、周りには落ち着いた姿勢で成果を出す尊敬できる先輩たちがいて、
その姿を見るたびに「自分にはまだ届かない」と感じてしまうこともあります。

この“遠さ”は、実力差そのものというよりも、
「自分の現在地を言葉にできないもどかしさ」から生まれているように思います。
成長の手応えがつかめないと、努力していても空回りしているような気がしてくるのです。

焦りはモチベーションにもなりますが、
長く続けば、やがて“自分を否定するエネルギー”に変わってしまいます。
だからこそ大切なのは、他人との距離ではなく、
「今の自分はどこにいて、何を感じ、どんなことを学んでいるのか」を見つめる力です。

その力が、少しずつ“遠さ”を現実の道のりに変えていくのだと思います。

2.いつもの振り返りを、“整える時間”から“成長の時間”へ

一日の終わりに、ノートやアプリを開いて日記を書く。
仕事での出来事や、感じたことを整理するのは、とても良い習慣です。
言葉にして振り返ることで、気持ちが落ち着き、明日への切り替えがしやすくなります。
多くの人にとって、それはすでに大切な“整える時間”になっていると思います。

ぼく自身も、十数年前にコーチングを学び始めた頃から、
できるだけ毎日、振り返りの時間を持つようにしてきました。
正直なところ、最初は「続けること」そのものが目的のような時期もありましたが、
それでも続けていくうちに、少しずつ“心の整い方”が変わっていくのを実感しました。
頭の中で考えているだけでは気づけないことが、
言葉にして眺めることで見えてくるのです。

そして、その振り返りをもう一歩深めると、さらに見えてくるものがあります。
多くの場合、私たちは「今日も頑張った」「次はもっと気をつけよう」といった
“結果や反省”の整理で終わってしまいがちです。
そこに「なぜそう思ったのか」「そこから何を学んだのか」「次に活かすにはどうしたら良いか」といった問いを添えるだけで、
同じ一日がまったく違う意味を持ち始めます。

人は、出来事そのものよりも、“それをどう受け取ったか”に影響を受けています。
だからこそ、振り返りの本質は「できた/できなかった」を評価することではなく、
自分の感じ方や考え方のクセ=“しくみ”を理解し、
その“しくみ”をより成長につながる形に調整していくことにあります。

日々の振り返りに、少しの問いを足してみる。
それだけで、記録が気づきに変わり、
「自分の成長を観察する時間」へと深まっていきます。

3.AIとの対話が、思考を“壁打ち”できる場になる

振り返りを続けていくと、「もっと深く考えたいけれど、うまく言葉にならない」という瞬間があります。
頭の中には何かあるのだけれど、うまく言葉にならず、体の外に出すことができない。
そのもどかしさに気づいた時、AIとの対話が“壁打ち”のような役割を果たします。

AIに話しかけると、必ず何かが返ってきます。
返答の内容そのものよりも、その“問い返し”や“言葉のズレ”が、自分の考えを映し出す鏡になります。
「なぜそう思ったのか」「それはどういう意味なのか」と聞かれた瞬間、
自分でも曖昧にしていた部分が浮かび上がるのです。

誰かに話すのと違って、AIには遠慮がいりません。
どんな小さな気づきでも、率直に書ける。
そして、返ってきた言葉にもう一度向き合うことで、
自分の中にある“感じ方や考え方のクセ”──つまり、思考の傾向をあらためて見つめ直すことができます。

ぼくは、
AIだからというよりは、やり取りという“形”があることで、
思考が循環しやすくなり、独りで考えていた時よりも視野が広がること。
そして、この“やり取りという形”を、時間や場所を気にせずに行えるようになったこと。
その二つが、とても重要だと考えています。

たとえば、
「今日の会話で相手が少し冷たく感じた」
──そんな出来事をAIに話してみると、
「相手が冷たかったと感じたのは、どんな瞬間でしたか?」
「その時、あなたはどう感じていましたか?」
といった問いが返ってきます。
それに答えるうちに、出来事よりも“感じ方や考え方のクセ”の方に焦点が移っていくのです。

この繰り返しが、考えを整理する力を鍛えてくれます。
AIとの対話は、答えをもらう時間ではなく、
自分の考えを“見える化”し、磨いていく時間なのだと思います。

4.AIを活用した振り返りの3つの効果

AIとの対話を続けていくと、少しずつ“振り返りの質”が変わっていきます。
はじめは「今日あったことを話す」だけだったのが、
次第に「なぜそう思ったのか」「そこから何を学んだのか」「次に活かすにはどうしたら良いか」へと意識が広がりやすくなります。

ぼくがクライアントとのセッションや自分の実践を通して感じているのは、
AIを使った振り返りには、主に3つの効果があるということです。

① 継続しやすくなる

振り返りは“続けること”がいちばん難しい習慣です。
けれど、AIとのやり取りは「一方通行の記録」ではなく「会話」になる。
相手が返してくれるから、自然とペースが生まれます。
一人で書くよりも“やり取りのリズム”がある分、気持ちのハードルが下がり、
結果として継続しやすくなるのです。

② 思考が整理されやすくなる

AIは、感情を受け止めながらも、淡々と論理的に問い返してくれます。
だから、感情的になりすぎずに自分の考えを言葉にできる。
「なぜそう感じたのか」「他の見方はあるか」といった視点が差し込まれることで、
思考が枝分かれしていくように整理されていきます。
これは、他者に話す時の“説明の筋道”を整える訓練にもなります。

③ 感情と事実を分けて見られるようになる

AIとの対話では、出来事を客観的に書き出すことが自然に促されます。
それによって、「事実」と「感情」が少しずつ分離して見えてくる。
「悲しかった」という言葉の奥に、どんな背景や期待があったのかを見つめられるようになります。
これは、メタ認知──自分を俯瞰する力──を育てる最良のトレーニングです。

この3つの効果が積み重なることで、
AIとの対話は単なる“日記の延長”ではなく、
自分の感じ方や考え方のクセを観察し、整えていくための実践になります。

AIがすごいのではなく、
AIを通して「自分を理解する力」が育っていく。
それこそが、この取り組みのいちばんの価値だと感じています。

5.“優秀さ”とは、自分を理解して動けること

「もっと優秀になりたい」
その気持ちは、決して間違っていません。
けれど、“優秀さ”を他人との比較で測ろうとすると、
どこまで行っても終わりが見えなくなってしまいます。

本当の意味での成長は、
自分の感じ方や考え方のクセを理解し、
その“クセ”を少しずつ整えながら、より良い選択をしていくところにあります。

誰かのように振る舞うことではなく、
自分というシステムを理解して、最適化していく。
それが、ぼくの考える「優秀さ」です。

AIとの対話は、そのための“鏡”になります。
自分の思考や感情を映し出し、
時にズレや矛盾を気づかせてくれる存在。
それを通して、「自分をどう扱うか」という感覚が少しずつ育っていきます。

“優秀になる”とは、
外にある基準を追いかけることではなく、
自分という存在をより深く理解し、意図を持って動けるようになること。

それは、静かで、地味で、けれど確かに積み重なっていく成長です。
AIとの振り返りは、その道のりを支える小さな習慣として、
これからの時代にますます意味を持っていくのだと思います。

あなたが強みを知ると、問いかけられる──リーダーの“聴く”は、そこから始まる

1. はじめに──「どう思う?」と言えなかった頃の自分へ

管理職やリーダー的な立場を担っている方の中には、
部下やメンバーとの接し方に、漠然とした課題を感じている人が少なくありません。
「もっと自分から動いてくれたらいいのに」
「任せたいけれど、結局自分が動いたほうが早い」
そんな思いを抱えながら、日々のマネジメントをしている方は多いのではないでしょうか。

コーチングの現場でも、「どう伝えるか」「どう関わるか」といったご相談はよくあります。
その背景には、「相手を信じて任せることが難しい」という感覚が、
ご本人も気づかないうちに隠れていることがあります。

先日のあるクライアントさんとのセッションでも、まさにそうしたテーマが浮かび上がってきました。

そのクライアントさんは、ITエンジニア。
複数の業務委託メンバーをまとめるリーダー的な立場にあり、
構造を整理し、優先順位を見極め、ゴールまでの道筋を描くことを、日々ごく自然に行っていました。

ところがご本人は、それを「自分の強み」としては捉えていませんでした。
むしろ、「なぜ他の人はこれがわからないんだろう?」と感じることが多く、
「自分が動かないとプロジェクトが止まってしまう」というプレッシャーを、
一人で抱えていたそうです。

セッションの中で、その思考や行動の特徴を一緒に棚卸ししていくと、
それが特性であり、他の人にはない価値ある強みであることに、少しずつ気づかれていきました。

「自分にとって当たり前すぎて、気づいていませんでした」

そうおっしゃったとき、表情が少し和らいだのが印象的でした。

その気づきをきっかけに、心に少し余裕が生まれ、
「全部自分が決めなくてもいいのかもしれない」という感覚が芽生えていったそうです。
そしてこんな言葉が出てきました。

「だから『どう思う?』って言えばよかったんですね。
 それだけで、チームって動き出すんですね」

このnoteでは、このクライアントさんの変化をもとに、
「問いかけるリーダーシップ」と「自己理解」の関係について、整理してみたいと思います。

部下を尊重することと、自分の強みを活かすことは、実はつながっている。
その実感を、ひとつのプロセスとして言葉にしていきます。

2. 問いかけられるリーダーになる第一歩は、自分の強みを知ること

「どう思う?」と部下やメンバーに言ってみる。
その一言が、チームの空気を変えるきっかけになることは少なくありません。

けれど実際には、それを言うことが難しいと感じているリーダーも多いようです。

その背景には、リーダー自身の心理的な余裕のなさが関係していることがあります。
「自分が判断しなければならない」
「リーダーが迷ってはいけない」
そんな思い込みがあると、相手に委ねるよりも先に自分で答えを出してしまうのです。

先ほどのクライアントさんも、まさにその状態でした。
しかし、自分の強みに気づいたことで、そこに変化が生まれました。

彼の強みは、「物事を素早く整理し、ゴールまでの道筋を描けること」
それはプロジェクトを前に進めるうえで大きな力ですが、
本人にとってはあまりにも当たり前すぎて、強みとして捉えられていませんでした。

その力が他の人には簡単にできることではないと理解したとき、
「なぜ他の人はわからないのか」という苛立ちはやわらぎ、
「だから自分はこういう役割を担っているのだ」という納得感に変わっていきました。

自分の強みを客観的に理解すると、自然と心に余裕が生まれます。
「全部自分で背負わなくてもいい」
「自分はここを担えるから、他の部分は任せればいい」
そんなふうに、力の抜きどころを見つけられるようになるのです。

そしてその余裕が、「どう思う?」と言ってみようという気持ちを支えてくれます。
最初はぎこちなくても、それが自然に出るようになっていく。

つまり、問いかけられるリーダーになる第一歩は、テクニックを磨くことではなく、
自分の強みを知り、それを受け入れることなのです。

3. 「どう思う?」が生まれるチームの土壌とは

「どう思う?」という問いをチームに投げかけることは、
単に意見を求めるだけでなく、信頼を示す行動でもあります。

ですが、それが自然に出てくるには、ある程度の“土壌”が必要です。
心理的な余裕、自分の強みへの理解、そして何より、
相手の中にも答えがあるはずだと信じられる感覚がそのベースになります。

先ほどのクライアントさんも、自分の特性を理解し、
それを強みとして認識できるようになったことで、
「全部自分が決めなくてもいいのかもしれない」と少しずつ感じ始めていました。

これまでさまざまなリーダーの支援をしてきた中で、
「問いかけよう」と意識が変わったこと自体が、関係性の変化のきっかけになっていく場面を何度も見てきました。

たとえば、問いかけを習慣にしはじめたリーダーのチームでは、
メンバーからこんな言葉が返ってくることが多くあります。

「なんか最近、相談しやすくなりました」
「考えたことをちゃんと聞いてくれる感じがします」

リーダーがすべてを決めるのではなく、
「あなたはどう思う?」と対話を始めることが、
チーム全体の心理的な安全性や、自律的な関わりに影響していくのです。

「問いかける」という行動は、単なる言葉のやりとりではありません。
返ってきた言葉にきちんと反応し、
相手の考えに耳を傾け、場に残していくこと。
そうした一つひとつのやりとりが、信頼の土壌をつくっていきます。

そして、そうした空気は「メンバーを尊重しよう」と頑張ってつくるものではなく、
リーダー自身が無理のない状態で問いかけられるようになることで、少しずつ育っていくのだと思います。

4. 強みを活かせると、尊重も自然にできる

「どう思う?」と問いかけることが、部下への尊重につながる──
そう理解していても、いざ実践しようとすると、うまくいかないことがあります。

その背景には、「尊重しなければ」と気負ってしまう気持ちや、
「相手の意見をちゃんと受け止めないといけない」というプレッシャーが潜んでいることもあります。

実は、こうした状態のときにこそ、必要なのは“自分の強みの理解”です。

自分の強みを客観的に理解できるようになると、
その強みを「どう発揮するか」に意識が向いていきます。
そこには無理のない納得感があり、自然な安定感が生まれてきます。

たとえば、「整理して道筋を描く力」が強みであれば、
その役割を自覚することで「自分が全部をやらなければ」という思い込みから解放されていきます。

さらに、自分の強みを尊重できるようになると、
相手の強みにも目が向くようになっていきます。
「この人にはこの人の見え方や得意があるのかもしれない」と、
視野が広がっていくのです。

このような内面的な変化が起きることで、
「どう思う?」と問いかける余裕や土台が育っていきます。

問いかけとは、単なる“聞き方”の問題ではなく、
リーダー自身の立ち位置や心の状態によって、自然に生まれてくるものです。

だからこそ、問いかけを実践するために必要なのは、
「言い方を工夫すること」よりも、まずは自分の強みを理解し、活かすこと
そのプロセスを経て、尊重も、問いかけも、無理なくできるようになっていくのだと思います。

5. 自分を知ることが、問いかけのはじまりになる

リーダーとして、部下やメンバーにどう関わればいいのか。
答えのない問いに向き合いながら、日々奮闘されている方は多いと思います。

今回紹介したクライアントさんのように、
「自分が動いたほうが早い」
「なぜみんなわからないんだろう」
という感覚を抱えながらも、誠実にチームと向き合っている方こそ、
きっと問いかけの力を必要としているのではないでしょうか。

ただ、「問いかけよう」と意識するだけでは、なかなか続かないものです。
言葉の選び方やタイミングに悩んでしまったり、
相手の反応が薄くて、不安になることもあるかもしれません。

だからこそ、**問いかけの一歩手前にある「自己理解」**が大切なのだと思います。

自分の強みに気づくと、そこに安心感が生まれます。
その安心感が、自分をゆるめてくれて、相手にもスペースを与えられるようになる。
そして自然と、「どう思う?」という言葉が口に出せるようになっていくのです。

問いかけは、テクニックではなく“あり方”から始まる。
それが、今回のセッションを通してあらためて感じたことでした。

ここまで読んでくださったあなたに、
最後にこんな問いを残したいと思います。

あなたがふだん、つい自然にやってしまうことの中で、
周りの人に想像以上に喜んでもらえることが多いのは、どんなことですか?

それが「自分にとっては当たり前すぎて、気づいていなかったあなたの強み」かもしれません。

自分自身への問いかけが、チームへの問いかけを育てていきます。
それが、リーダーとしての信頼をつくる一歩になると信じています。

言語化しているのに、なぜ動けないのか ── 次の行動を選ぶための思考の整え方

「ちゃんと考えているはずなのに、なぜか次の行動が決まらない」

「言葉にはしている。でも、そこから先に進めない」

コーチングの現場で、こうした声を聞くことは少なくありません。

多くの人は、

・自分の状況を振り返り

・気持ちや違和感を言葉にし

・「何が問題なのか」をある程度理解しています。

それでも、行動が止まってしまう。

この状態は、決して珍しいものではありません。


「言語化=行動につながる」とは限らない

一般的に、「言語化が大事」と言われることが増えました。

たしかに、言葉にしなければ、自分の状態を扱うことはできません。

ただ、ここで一つ、見落とされがちなポイントがあります。

それは、

言語化にはいくつかの段階がある ということです。

たとえば、

  • モヤモヤしている気持ちを言葉にする

  • 何に引っかかっているのかを整理する

  • 不安や違和感の正体を説明できるようになる

ここまでできていても、

「次に何をするか」が決まらないことは、よくあります。

この段階で多くの人は、

「まだ言語化が足りないのでは?」

と感じて、さらに考え続けてしまいます。

けれど実際には、

言語化の方向が少しズレているだけ

というケースも多いのです。


行動が止まるとき、起きていること

行動が止まっているとき、内側ではこんな状態が起きています。

  • 情報や感情は、ある程度言葉になっている

  • でも「どれを選ぶか」が決まっていない

  • 判断の基準が、まだ見えていない

この状態でさらに考え続けると、

思考は「足りないもの探し」や

「もっと良い答え探し」に偏りがちになります。

すると、

考えているのに疲れる

考えているのに前に進まない

というループに入りやすくなるのです。


必要なのは「答え」ではなく「整え方」

ここで大切なのは、

正解を見つけることではありません。

必要なのは、

次の行動を選ぶための思考の整え方 です。

行動が決まる人は、

いきなり「何をすべきか」を考えていません。

まず、

  • 課題が解決した理想的な状態を、いったん思い描く

  • そこに近づくために、すでにできていることを確認する

  • 使えそうなもの・頼れそうなものを洗い出す

  • そのうえで「今は何が足りていないか」を見る

こうした順序で、思考を進めています。

この流れがあると、

「やる/やらない」ではなく、

「次にどれを選ぶか」 が自然に決まっていきます。


「断る」「進む」が軽くなる理由

行動が決まると、

「断る」「進む」という言葉の重さも変わります。

無理に勇気を出して断るのではなく、

自分がやらないことを、静かに選べるようになる。

これは、

意思が強くなったからではありません。

思考の整理が進み、判断が明確になった結果です。


この先でお伝えしていること

今回ご紹介した内容は、

有料noteの一部を要約したものです。

有料記事では、

  • 言語化が「行動につながらない」理由を、もう一段深く整理し

  • 行動を選ぶための具体的な問いの立て方

  • 行動に移しにくいときの分解の仕方

などを、順を追って解説しています。

「考えているのに動けない」状態から抜け出したい方にとって、

ヒントになるはずです。


👉 有料noteはこちら

「言語化しているのに、なぜ動けないのか」

https://note.com/kng1970/n/n1199b8bcfb89

次の行動を選ぶための思考の整え方を、実践的にまとめています。


 

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